卒寿小論 108 ちっとづつ出る太股に <江戸川柳>
藤の花 季節の花300 https:www.hana300.com/
花言葉は、「優しさ」「歓迎」「決して離れない」「恋に酔う」
1 封 切(ふうきり)
箱入を隣の息子封を切り
両親が大切に大切に育てた箱入りの一人娘。親の知らぬ間に箱の封が切られており、封を切ったのは誰かと探してみると隣の息子だったりして、親同士はお互いにびっくり。そこで、
隣から腹帯をした嫁が来る
ということに収まって、めでたしめでたし。
こううまくいけばいいのだが、
隣のが縁付いてからどらになり
どら=放蕩、道楽、道楽者。使用例=どら息子。
何か事情があったのか、箱入りは別の男と結婚をしてしまう。「引き裂かれた恋」で、隣の息子は、どらになる。今も昔もよく聞く話である。
2 夫 婦
二三丁出てから夫婦つれになり そんな時代よ。
わる口がいやさに夫婦別に出る 隣のおばちゃんがみてるぞ。
女房を大切にする見ぐるしさ 男女格差は凄かった。
夫婦旅昼は道づれ夜はなさけ 真理だ。ありがとう。
3 太 股
ちっとづつ出る太股にけつまづき 男の気力、力が出る。
江戸小咄
「聞いてくりゃれ、今はでな女が通った。まづ腰帯が金襴、ふんどしが緋縮緬に金糸で立浪、折よく嬉しい風が吹いて雪のようなももが見へた。」
「そりやァ定めてきりょうも好かろうの。」
「野暮め、どう仰(あお)のく間があるものか。」
内ももでちらりちらりとわなをかけ モンロウ、風にのったな。