卒寿小論 142 良薬は口に苦し (江戸)
『病気によく効く薬は口に苦くて飲みにくいように身のためになる。忠言は聞いていて愉快なものではない。』
苦い薬は昔の話。今は、匂いも味もない抵抗のほとんどないよく効く薬が出回っている。
小児用の薬には、甘い薬もあり、こどもがクスリクスリと要求することさえある。いいことなのか困ったことなのかわからない。
薬と同じように「忠言」も甘いものになって、厳しい苦言など素直に聞く人間のほうが少数派になってしまった。
子どもを叱ることができない。部下を叱ることができない親や上司で社会は大きく変化してきた。
ほめ育てることが時代の主流になってきた。基本的には間違いではない。
しかし、叱られる経験がなくなるとなまくらの生きる力の欠如した人間ばかりになって社会がやがて衰退していくだろう。
ダンチョネいろは歌
花に嵐の 別れの酒は (アーどうしたどうした)
年功序列でネ さようなら ダンチョネ (エーなんとなんと)
わがまま一杯 生きればいいよ 晴れの日曇る日ネ
雨もよし ダンチョネ