卒寿小論 163 寝るほど寝ては心よきもの <前句>
元禄 前句付け「2」 (前句)寝るほど寝ては心よきもの
百億の黄金も下戸はもち腐(ぐさり) 寝るほど寝ては心よきもの
参考 もち腐(ぐさり)=もちぐされに同じ
酒を飲めない人は酒のみの気持ちは理解しがたい。逆に酒飲みもまた下戸の気持ちを理解しがたい。
我が家の家系は、父方も母方も酒の飲める家系で私も酒量は多い。父は体格も良かったのでずば抜けた酒量の人であった。
私も若い時はそうとうな酒量であったが、だんだんと歳を取ってから自分の健康にあった酒量に落ち着いてきた。
「分かっちゃいるけどやめられない。」という酒については節制が出来るのに自分ながら大したものだと感心している。
80代になっても晩酌は日本酒一合、たまにワインをグラス一杯。
定年退職をして風邪一つひかない健康生活を送っている。
以前は、ウイスキー・焼酎・日本酒・ビールと種類を選ばずごっちゃに飲んでいた。酔って前後不覚にぐっすりと寝ていた。
が、現在は酔うという自覚がない。美味い酒を嗜むという感覚である。
自分に合った酒を見つけ出し、自分に合った量だけ飲むことは決して健康を害することはない。
これからも毎日欠かさず一合の日本酒を飲み続けようと思っている。
「寝るほど寝ては心よきもの」を実感するには2・3合はのまなければと思うのだが、一合以内で健康生活を維持しているので一合以内を守ることにする。
酒が飲める体質で本当によかったと感謝している。いくら金を溜め込もうと酒が飲めなくては生きている甲斐がない。
花を愛でながら飲む一杯は最高
なでしこ 季節の花300より