syougoのブログ

余命ゼロ年代を生きるために

卒寿小論190  はまっちょるなあ

   漫 文 8 はまっちょるなあ 


 同じ県内でも県北と県南ではまるで分らない方言がある。


 入学して最初の講義の日、大講義室に早めに行って、徒然草を読んでいたら、背後から「はまっちょるな。」と今年一緒に入学した県北の男が声をかけて来た。


 何がはまっているのかとあたりをキョロキョロしていると県北の男が「ごめんごめん。はまっちょるちゅうのは、県北では熱心に打ち込んでいるという意味なんや。」


「おふくろの里が県北に近いので、大方の言葉は分かるんだけど、はまっちょるははじめてきいたよ。」


 この方言がきっかけで一瞬にして友達になった。


 このほか県北の方言では「なしか」「いいちこ」「いっしぇん」などが記憶に残っている。


     なしか=何でか  いいちこ=よいです(焼酎で有名に) 
     いっしぇん=1銭 (せがしぇになる) 先生=しぇん生


 大分県の方言はかなり知っていると思っていたのに、実際に地方に出向いてみると分からない方言だらけである。


 大分県人が一般的に言う県北とは、別府市以北を指す。中津・宇・佐国東・豊後高田・杵築・日出・山香方面で、中でも国東半島東部は東北海岸方言と言われている。


 県南とは津久見市南部から臼杵、佐伯市の豊後水道沿岸部などの大分市以南を指す。


 県西部は日田市・玖珠郡の大部分・中津市山国町を指す。


 県北・県南・県西部はそれぞれが隣接している福岡・宮崎・北九州・愛媛などの影響を受けているようである。


 特に県西部は博多の影響を感じる。イントネーションや言葉の雰囲気が柔らかい。


 県南は言葉が荒い感じを受ける。隣接する県と影響し合っているのがよく理解できる。


 方言の面白さは、実際にその方言を使っている場所に行ってその土地の人が使っている言葉に触れなければ実感できない。


 次回は、県南で実感した方言を三つ挙げてみよう。
     1 ちちくりまわす  2 えだおった  3 まんじゅう


            いやあ、方言は面白い

      

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