卒寿小論 221 ポロリとこぼれる命
漫 文 12 ポロリとこぼれる命
ポロリとこぼれる命の夜寒かな
思わぬ時に思いもかけない人がこぼれていく
寒行やメガネの似合う若い僧
あれは秀才ですよ。家の跡を継ぐのかなあ
除夜の鐘終わりよければまあいいか
初めもまあまあだったが、終わりもこんなもんだよ
生きていることを確かめ合う友がいる
賀状が来るとほっとする
路地裏や芋焼酎の風師走
路地裏が消えて、庶民の暮らしが見えなくなった
あるまでの寿命で生きる去年今年
分かっているが、なぜか急ぐ
あれこれと妻に頼まれ初詣
来年は一緒に私の車で動くぞ
別府朝見八幡神社