卒寿小論 293 過去を見る自分の目に・‥桃紅格言6
過去を見る自分の目に変化が生まれる
『体の半分はもうあの世にいて、過去も未来も俯瞰するようになる。』
~まあいいでしょう、とあきらめることを知る。~篠田桃紅
同年代や後輩が死亡して、その死因に「老衰のため」と書かれているのを見ると、「ええっと、驚いてしまう。」
80代後半は老衰なのか。87歳にして余命がゼロ年代になったことを自覚する。
しかし、「過去も未来も俯瞰する。」ところまでは行っていない。ただ、今日一日の中に過去も未来も包含されている今日を考える時が多くなった。
過去も未来も「今日」という一日で俯瞰していることになるのかもしれない。そして、「まあこんなものかと納得をして今日一日を過ごす。」
明らめに近い納得の感情である。
さて、百歳に達した時の感情はどんなものであろうか、87歳の現在とあまり変わらないのではと思っている。
ひょっとすると篠田桃紅さんの境地に手が届くところまで行っているのかもしれない。
そのような意味で桃紅さんの歳まで生きてみたい気もする。