卒寿小論 348 岸田総理が変身するとき
岸田さんを見ているとどこにでもいる好々爺にしか見えない。
嘘八百ついて、リーダーとして国民をだまし、派閥の親分になる人ではない。
悪人になれない人の代表のような政治家かも知れない。本音のところでは憲法の改正もとても慎重なのだろう。
思想的バックボーンに「教育勅語」「日本の武士道」など掲げている政治家とは少しばかり違うような気がする。
岸田一族が広島であったことも彼の生き方に影響を与えているのだろう。開成中学校・高等学校から早稲田大学法学部という順調なコース。そして祖父も父も衆議院議員という上級家庭のお坊ちゃんとして成長してきた。
基本的に持って生まれた性質が「悪人」になれないのかもしれない。だから中途半端などちらつかずのところがあるのかも。
「悪人」になれないから、政治評論家やマスコミやいろいろな方面から好き勝手にたたかれるのであろう。
ただ彼が強いのは「不正」のない活動があるからでは。
これから、隠蔽も改ざんも嘘も堂々とつける政治家に変身したとき、まああり得ないとは思うが、彼を取りまく与党の派閥がこれ以上彼をたたくことができないのではと勘ぐってしまう。
悪人に徹しきれないだからと言って善人にもなり切れない普通の好々爺を見ていると何とも言えぬ無常を感じるのである。
岸田総理の変身の姿を見たいものである。その時、岸田たたきをした人たちの姿も観察してみたい。
頼りにはなりにくいが、憎めない人ではある。ユニークな存在岸田さん。