卒寿小論 381 忍者は面白い 今と昔
現代の忍者を少しだけ知っている。全国レベルの忍者と地方レベルの忍者がいる。忍者もどきの活動をしている人は数えきれない。
戦国時代の忍者は「忍びの者」とういう呼び名がっぴたりで、姿を見せないので誰が忍者なのか見分けることが難しい。令和の忍者も「上級」と言われる忍者は見分けることは難しい。
どちらにしても忍者としての基本的な行動は共通している。
まず、忍者の目的は、諜報活動である。そのほか相手をかく乱して組織を弱体化させる活動もやることがある。
諜報活動にあたっての基本は、「五情の理」と「五欲の理」の活用である。これは非常に理に適った戦法といえる。
五情の理 ① 喜車の術(お世辞や誉め言葉で喜ばせて相手を動かす)
② 怒車の術 (怒らせて、平常心を失わせる)
③ 哀車の術 (同情を買う。泣き落とし戦術)
④ 楽車の術 (享楽で相手を動かす)
⑤ 恐車の術 (脅す)
参考=車というのは人を車に乗せること。口車。
五欲の理 ① 「食」 飲食の利用、美味いものと酒。
② 「性」 色欲の利用、男は弱いです。
③ 「名」 出世欲と名誉心
④ 「財」 賄賂や献金
⑤ 「風流」趣味や取集を利用
五情と五欲の理は、戦国時代も今も変わりはないが、災難から逃げる「頓術」は時代とともに大きく変化してりる。五頓の術の金頓の術は現代でも有効である。金頓は金をばらまいて逃げること。火頓(煙幕戦術) 水頓(水音を立てたり水に潜ったりして逃げる) 木頓(草木の陰に隠れる) 土頓(土や石を投げつける)
現代忍者の逃げ方としては、金頓(金をまく)のと詭弁の術が中心になっている。
参考=詭弁の術 ① 道理に合わない弁論 非を理に言い曲げる こじつけの論議
② 言っていることは一見もっともらしいが嘘をついているのではと疑わ
れる。相手を欺いたり困らせたりする議論の中で使われる。
その1番の例が「記憶にございません」次が「承知していません」「関与していません」など。
まとめると現代の忍者の逃げ方は、金頓の術(金をまく)か詭弁の術にしぼられる。
このようなことを考えながら、政治審査会のやり取りを視聴していると退屈しない。
いい人生勉強になります。納得。