卒寿小論 693 憲法 国会は国権の最高機関

憲法草案を読み進めていくうえで、「天皇」「国家」「国会」「国」の
意味するところをどうとらえているかが問題になる。
現、日本国憲法をもとに比較検討していこう。
日本国憲法においては、天皇の国事に関する行為は「内閣の助言と承認」を必要とするので、
国民に選ばれた国会議員の「内閣」が主役になる。天皇の役割は「副」である。
自民党憲法では、天皇は、国民のために、国会の指名に基づいて内閣総理大臣を任命する、
国会が主役になり、天皇は準主役。
参政党の憲法では、天皇は、元首として国を代表し、内閣の責任において、以下の事項を裁可することができる。(例、内閣総理大臣、国務大臣、国会の議長及び最高裁判所長官の任命) 国を代表する元首である天皇が主役になる。
(内閣の責任において)が、曖昧になっている。主役は天皇になっているような曖昧な表現である。天皇は、全国民のために、詔勅を発する。(詔勅は、天皇の命令や意志を伝える公文書)
参政党新日本憲法構想案 第二章国家 第四条 国は、主権を有し、独立して自ら決定する権限を有する。参政党の憲法構想案では、国民主権ではなく、国家主権であると。
日本会議の憲法では、日本国は立憲君主国である。天皇は日本国の元首であり、日本国の永続性及び日本国民統合の象徴である。天皇は元首として、内閣の補佐に基き左の行為を行う。(例1、 内閣総理大臣の任命) 内閣の承認は必要なく、内閣の「補佐」で、天皇が主役を演じられる。
参政党と日本会議は、国家主権の大日本帝国憲法により接近した憲法案である。
自民党案は、参政党や日本会議までは、はっきりと表現していない、
少しばかり右寄りの憲法案になっている。
以上のことを踏まえたうえて、国会の権限と役割を見ていくことが求められる。
以下資料
1 日本国憲法 第4章 国会
第41条 国会は、国権の最高機関であつて、国の唯一の立法機関である。
第42条 国会は、衆議院及び参議院の両議院でこれを構成する。
第43条 両議院は、全国民を代表する選挙された議員でこれを組織する。
2 両議院の議員の定数は、法律でこれを定める。
第44条 両議院の議員及びその選挙人の資格は、法律でこれを定める。但し、人種、信条、性別、社会的身分、門地、教育、財産又は収入によつて差別してはならない。
第45条 衆議院議員の任期は、4年とする。但し、衆議院解散の場合には、その期間満了前に終了する。
第46条 参議院議員の任期は、6年とし、3年ごとに議員の半数を改選する。
第47条 選挙区、投票の方法その他両議院の議員の選挙に関する事項は、法律でこれを定める。
第48条 何人も、同時に両議院の議員たることはできない。
第49条 両議院の議員は、法律の定めるところにより、国庫から相当額の歳費を受ける。
第50条 両議院の議員は、法律の定める場合を除いては、国会の会期中逮捕されず、会期前に逮捕された議員は、その議院の要求があれば、会期中これを釈放しなければならない。
第51条 両議院の議員は、議院で行つた演説、討論又は表決について、院外で責任を問はれない。
第52条 国会の常会は、毎年一回これを召集する。
第53条 内閣は、国会の臨時会の召集を決定することができる。いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない。
第54条 衆議院が解散されたときは、解散の日から40日以内に、衆議院議員の総選挙を行ひ、その選挙の日から30日以内に、国会を召集しなければならない。
2 衆議院が解散されたときは、参議院は、同時に閉会となる。但し、内閣は、国に緊急の必要があるときは、参議院の緊急集会を求めることができる。
3 前項但書の緊急集会において採られた措置は、臨時のものであつて、次の国会開会の後10日以内に、衆議院の同意がない場合には、その効力を失ふ。
第55条 両議院は、各々その議員の資格に関する争訟を裁判する。但し、議員の議席を失はせるには、出席議員の三分の二以上の多数による議決を必要とする。
第56条 両議院は、各々その総議員の三分の一以上の出席がなければ、議事を開き議決することができない。
2 両議院の議事は、この憲法に特別の定のある場合を除いては、出席議員の過半数でこれを決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。
第57条 両議院の会議は、公開とする。但し、出席議員の三分の二以上の多数で議決したときは、秘密会を開くことができる。
2 両議院は、各々その会議の記録を保存し、秘密会の記録の中で特に秘密を要すると認められるもの以外は、これを公表し、且つ一般に頒布しなければならない。
3 出席議員の五分の一以上の要求があれば、各議員の表決は、これを会議録に記載しなければならない。
第58条 両議院は、各々その議長その他の役員を選任する。
2 両議院は、各々その会議その他の手続及び内部の規律に関する規則を定め、又、院内の秩序をみだした議員を懲罰することができる。但し、議員を除名するには、出席議員の三分の二以上の多数による議決を必要とする。
第59条 法律案は、この憲法に特別の定のある場合を除いては、両議院で可決したとき法律となる。
2 衆議院で可決し、参議院でこれと異なつた議決をした法律案は、衆議院で出席議員の三分の二以上の多数で再び可決したときは、法律となる。
3 前項の規定は、法律の定めるところにより、衆議院が、両議院の協議会を開くことを求めることを妨げない。
4 参議院が、衆議院の可決した法律案を受け取つた後、国会休会中の期間を除いて60日以内に、議決しないときは、衆議院は、参議院がその法律案を否決したものとみなすことができる。
第60条 予算は、さきに衆議院に提出しなければならない。
2 予算について、参議院で衆議院と異なつた議決をした場合に、法律の定めるところにより、両議院の協議会を開いても意見が一致しないとき、又は参議院が、衆議院の可決した予算を受け取つた後、国会休会中の期間を除いて30日以内に、議決しないときは、衆議院の議決を国会の議決とする。
第61条 条約の締結に必要な国会の承認については、前条第2項の規定を準用する。
第62条 両議院は、各々国政に関する調査を行ひ、これに関して、証人の出頭及び証言並びに記録の提出を要求することができる。
第63条 内閣総理大臣その他の国務大臣は、両議院の一に議席を有すると有しないとにかかはらず、何時でも議案について発言するため議院に出席することができる。又、答弁又は説明のため出席を求められたときは、出席しなければならない。
第64条 国会は、罷免の訴追を受けた裁判官を裁判するため、両議院の議員で組織する弾劾裁判所を設ける。
2 弾劾に関する事項は、法律でこれを定める。
2 自民党憲法草案 第四章 国会
第41条(国会と立法権) 国会は、国権の最高機関であって、国の唯一の立法機関である。
第42条(両議院) 国会は、衆議院及び参議院の両議院で構成する。
第43条(両議院の組織) 1 両議院は、全国民を代表する選挙された議員で組織する。
2 両議院の議員の定数は、法律で定める。
第44条(議員及び選挙人の資格) 両議院の議員及びその選挙人の資格は、法律で定める。この場合においては、人種、信条、性別、障害の有無、社会的身分、門地、教育、財産又は収入によって差別してはならない。
第45条(衆議院議員の任期) 衆議院議員の任期は、四年とする。ただし、衆議院が解散された場合には、その期間満了前に終了する。
第46条(参議院議員の任期) 参議院議員の任期は、六年とし、三年ごとに議員の半数を改選する。
第47条(選挙に関する事項) 選挙区、投票の方法その他両議院の議員の選挙に関する事項は、法律で定める。この場合においては、各選挙区は、人口を基本とし、行政区画、地勢等を総合的に勘案して定めなければならない。
第48条(両議院議員兼職の禁止) 何人も、同時に両議院の議員となることはできない。
第49条(議員の歳費) 両議院の議員は、法律の定めるところにより、国庫から相当額の歳費を受ける。
第50条(議員の不逮捕特権) 両議院の議員は、法律の定める場合を除いては、国会の会期中逮捕されず、会期前に逮捕された議員は、その議院の要求があるときは、会期中釈放しなければならない。
第51条(議員の免責特権) 両議院の議員は、議院で行った演説、討論又は表決について、院外で責任を問われない。
第52条(通常国会) 1 通常国会は、毎年一回召集される。
2 通常国会の会期は、法律で定める
第53条(臨時国会) 内閣は、臨時国会の召集を決定することができる。いずれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があったときは、要求があった日から二十日以内に臨時国会が召集されなければならない。
第54条(衆議院の解散と衆議院議員の総選挙、特別国会及び参議院の緊急集会) 1 衆議院の解散は、内閣総理大臣が決定する。
2 衆議院が解散されたときは、解散の日から四十日以内に、衆議院議員の総選挙を行い、その選挙の日から三十日以内に、特別国会が召集されなければならない。
3 衆議院が解散されたときは、参議院は、同時に閉会となる。ただし、内閣は、国に緊急の必要があるときは、参議院の緊急集会を求めることができる。
4 前項ただし書の緊急集会において採られた措置は、臨時のものであって、次の国会開会の後十日以内に、衆議院の同意がない場合には、その効力を失う。
第55条(議員の資格審査) 両議院は、各々その議員の資格に関し争いがあるときは、これについて審査し、議決する。ただし、議員の議席を失わせるには、出席議員の三分の二以上の多数による議決を必要とする。
第56条(表決及び定足数) 1 両議院の議事は、この憲法に特別の定めのある場合を除いては、出席議員の過半数で決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。
2 両議院の議決は、各々その総議員の三分の一以上の出席がなければすることができない。
第57条(会議及び会議録の公開等) 1 両議院の会議は、公開しなければならない。ただし、出席議員の三分の二以上の多数で議決したときは、秘密会を開くことができる。
2 両議院は、各々その会議の記録を保存し、秘密会の記録の中で特に秘密を要すると認められるものを除き、これを公表し、かつ、一般に頒布しなければならない。
3 出席議員の五分の一以上の要求があるときは、各議員の表決を会議録に記載しなければならない。
第58条(役員の選任並びに議院規則及び懲罰) 1 両議院は、各々その議長その他の役員を選任する。
2 両議院は、各々その会議その他の手続及び内部の規律に関する規則を定め、並びに院内の秩序を乱した議員を懲罰することができる。ただし、議員を除名するには、出席議員の三分の二以上の多数による議決を必要とする。
第59条(法律案の議決及び衆議院の優越) 1 法律案は、この憲法に特別の定めのある場合を除いては、両議院で可決したとき法律となる。
2 衆議院で可決し、参議院でこれと異なった議決をした法律案は、衆議院で出席議員の三分の二以上の多数で再び可決したときは、法律となる。
3 前項の規定は、法律の定めるところにより、衆議院が両議院の協議会を開くことを求めることを妨げない。
4 参議院が、衆議院の可決した法律案を受け取った後、国会休会中の期間を除いて六十日以内に、議決しないときは、衆議院は、参議院がその法律案を否決したものとみなすことができる。
第60条(予算案の議決等に関する衆議院の優越) 1 予算案は、先に衆議院に提出しなければならない。
2 予算案について、参議院で衆議院と異なった議決をした場合において、法律の定めるところにより、両議院の協議会を開いても意見が一致しないとき、又は参議院が、衆議院の可決した予算案を受け取った後、国会休会中の期間を除いて三十日以内に、議決しないときは、衆議院の議決を国会の議決とする。
第61条(条約の承認に関する衆議院の優越) 条約の締結に必要な国会の承認については、前条第二項の規定を準用する。
第62条(議院の国政調査権) 両議院は、各々国政に関する調査を行い、これに関して、証人の出頭及び証言並びに記録の提出を要求することができる。
第63条(内閣総理大臣等の議院出席の権利及び義務) 1 内閣総理大臣及びその他の国務大臣は、議案について発言するため両議院に出席することができる。
2 内閣総理大臣及びその他の国務大臣は、答弁又は説明のため議院から出席を求められたときは、出席しなければならない。ただし、職務の遂行上特に必要がある場合は、この限りでない。
第64条(弾劾裁判所) 1 国会は、罷免の訴追を受けた裁判官を裁判するため、両議院の議員で組織する弾劾裁判所を設ける。2 弾劾に関する事項は、法律で定める。
第64条の2(政党) 1 国は、政党が議会制民主主義に不可欠の存在であることに鑑み、その活動の公正の確保及びその健全な発展に努めなければならない。
2 政党の政治活動の自由は、保障する。3 前二項に定めるもののほか、政党に関する事項は、法律で定める。
3 日本会議新憲法の大綱 六、国会及び内閣
国会と内閣については、抜本的な見直しを行い、国政の刷新をはかる
(1)現代国家の要請に応えるべく、国会と内閣について新たな役割分担を考え、統治機構の再構築をはかる。
1、国会の「最高機関性」を見通す。
2、内閣および内閣総理大臣の権限を強化する。
(2)「権威の府」としての参議院の独自性を発揮させるべく、左の点において現行の二院制を抜本的に見直す。
1、議員の選出方法
2、憲法上の権限
3、運用上の配慮
(3)憲法に政党条項を設け、政党は国民の政治的意思の形成に協力し、その結成及び活動は自由であること、並びに政党の組織及び運営は民主的でなければならないことを明記する。
[補足事項]首相公選制について
首相公選制については、検討の結果、これを採用しないこととした。
4 参政党新日本憲法構想案 第二章国家 第五章統治組織
第四条 国は、主権を有し、独立して自ら決定する権限を有する。
2 暦及び元号は、天皇がこれを定める。
3 国号は日本、国語は日本語、国家は君が代、国旗は日章旗である。
4 公文書は、必ず元号及び日本語を用い、国民がりかいし易い文章で記さなければならない。
(統治原理)
第二十二条 統治は、国體を尊重し、全国民のため、和の精神をもって行う。
2 立法権は国会に属し、行政権は内閣、司法権は裁判所に属する。
3 すべての公務員は、日本国民であることを要する。
(政党)
第二十三条 政党は、加入する国民の意志によって運営され、その要件は法律で定める。
2 政党の資金は、国または国民のみ拠出することができる。
3 国は、政党の活動を公平に援助し、国民に政党の情報を提供しなければならない。
(国会)
第二十四条 国会は衆議院と参議院から組織され、内閣総理大臣の指名、法律の制定、条約の承認、予算及び決算の承認、国民の調査を権限とする。
2 国会議員の任期は、衆議院四年、参議院六年とし、参議院は三年ごとに半数を改選する。
3 国会の議決は、各院の総議員の三分の一以上が出席し、各院の過半数の賛成を要する。
4 内閣は、国会を召集し、毎年一回国会を開催する。ただし、各議員の総議員の四分の一以上の要求があるときは、三十日以内に国会を召集する。
5 国会に関するその他の制度は、法律によって定める。