学生時代に柳亭痴楽の「綴り方教室」を聞いて、馬鹿馬鹿しいことに関心を持つようになりました。 まだ地方の学園には落研なるものがなかった時代に2・3人の落語好きが居酒屋で馬鹿話を肴に酒を飲んでいた昭和30年代の初め頃。 落研があればきっと入っていたであろうと考えます。まあそんな意味で自分のことを... 続きをみる
別府市のブログ記事
別府市(ムラゴンブログ全体)-
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季節の花300より 妻が呼ぶ十坪の庭の十三夜 月見酒といきますか 秋の校庭になるチャイム静 運動会の次の日の静かなこと 落日にすすきが燃ゆる由布鶴見 輝きながらさようならがいいな 今は昔籾焼く煙や母の郷 も... 続きをみる
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「去る者は日々に疎し」と言われるが、学生時代までの友情もお互いに結婚し、家庭ができ子ができ、職場がちがうと、もうそれは回想の中でしか感じ取ることのできない凍結したものになってしまうことが多い。 彼も私も、家はそれほど裕富ではなく、かといって他人が目をふさぐ程の貧乏でもなかった。昭和初期における下... 続きをみる
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安男は無神論者であった。 今年3月に満60歳の定年退職をして、悠々自適の年金生活に入った。三歳年下の妻、哲子もいたって健康で、長男夫婦に二人の孫、娘夫婦に一人の孫、計三人の孫に恵まれて順風満帆の生活を送っていた。 安男は根っからの無神論者で神も仏もその存在... 続きをみる
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紫陽花 季節の花300より 花言葉は「移り気」「冷淡」「辛抱強さ」 「冷酷」「無情」「高慢」 芋粥とキャラブキで一日が始まる 夜はしっかりと豊後牛を喰う。 黄揚... 続きをみる
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彼岸花 季節の花300より 花言葉 「悲しき思い出」「あきらめ」「独立」「情熱」 どこもここも空き家となり夏終わる まさにゆく河の流れです。寂しい散歩道。 殺虫剤まいて彼岸の墓参り 蚊に弱いものですから。御免。 ... 続きをみる
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コスモス 季節の花300より 花言葉 「乙女の真心」「調和」「謙虚」 昨年の秋だった。油ぎった夏からからりとした秋風が吹く頃に毎年開催されるアジア心理学研究会に参加した。 九州在住の心理学... 続きをみる
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すすき 季節の花300より 花言葉は「活力」「心が通じる」 どんと打ち上げて一瞬輝いて果てる 一瞬の輝きのために、毎日を頑張っている。 勲章に縁のない二人で秋をドライブ 割れ鍋に綴じ蓋でいこう。 ... 続きをみる
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孫娘が拾ってきた猫 子猫ながら三歩逃げて振り返り 野良猫と平和共存思う朝 人権教育を叫び選別の上手い人 あの先輩も旅立ってしまった。 一浪も二浪もなし流浪の民 流浪の旅だよ人生は。 我に似た娘十九に胃が痛み 責任感じるよ。重いなあ。 告げ... 続きをみる
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サラーリーマンにとって土曜日の夜なんざあ、まさに天国ですなあ。近頃は週休二日の所が多くなって、金曜日がキンキンキラキラ金曜日と言って、土曜日から金曜日に天国が移ったそうですが。 まあどちらにしても、それぞれが好きなことに生き甲斐を感じることで、結構なことです。 趣味の多様化、個性化などと申し... 続きをみる
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バラ 季節の花300より 花言葉は「愛」「美」 切っても切っても伸びてくる木蓮 恐怖心を起こさせる家の木蓮。ほどほどに。 綺麗な花には棘があることを自覚する 棘があるから綺... 続きをみる
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和泉先輩の切り絵 迷うほどのものもないのに悩んでしまう 悩むから迷うのかもしれない。 一度も鳴らぬ携帯電話をポケットに一日が終わる 80過ぎるとこんなものか。まあいいか。 母の日... 続きをみる
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12月24日、クリスマスイブの朝であった。 今年、一番の寒さとなり、湯の町にはめずらしく粉雪がちらつき、1945年(昭和20年)の終戦の年は日本全土が厳しい生活を強いられていた。 なんといっても、働き口がない。駅西口、当時は裏駅と呼び、東口の海に面した通りのほうを表駅と呼んでいた。 裏駅か... 続きをみる
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煩悩を削ぎ落として骨だけになります 骨の中は煩悩でいっぱいだろう。 心が動かない花曇り 何も考えていないということではない。 ただ座っていると言葉も心も無くなってしまう 無くなってしまうとどうなる。無くなるような気がするだけか。 ... 続きをみる
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特急の寝台車の中で着物のよく似合うご婦人と同席した。 珍しく寝台車は空いていてゆったりとした気分でそれでいて少しだけ華やいで心臓の動機が聞こえてくるような旅ができそうな予感がした。 駅に着いたとき婦人は退屈そうに車窓の夜景に自分の姿を重ねて髪を手で軽くなでた。私は何気なしに週刊誌より眼をあげ... 続きをみる
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別府湯煙 優しく揺れて 妻と二人でネ 地獄蒸し ダンショウネ 生まれも育ちも湯の街べっぷでございます。 別府がこんなに良い温泉地とは見直しました。 俺とお前は 一浪仲間 遊び惚けてネ 桜散る ダンショウネ ... 続きをみる
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梅 季節の花300より 花言葉は「高潔」「忠実」 「おかあさん、もう帰るの」 恵美は残念そうにつぶやくのがくせになってしまった。 「そうそうお前のおつき合いもできないよ。早いもんだね。お前が結婚してもう二ヶ月が経ったよ、頑張らなきゃあ... 続きをみる
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大分合同新聞掲載の挿絵より 初秋の風に誘われて、別府の郊外を歩いていた時のことである。 白髪の白衣を身につけた一見医師風の老人が、松林の中から姿を現し、私に声をかけた。 「散歩ですかな、人の通らない生まれたばかりの風景の中を歩くのは好い気もちですな」 「ええ... 続きをみる
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大分合同新聞掲載の挿絵より 佐野啓一、四十歳。東京のN大学教育学部心理学科を卒業して、現在は地方大学の講師。連続する雨の休日にいささかうんざりし、望遠鏡のレンズを磨きながら、フラストレーションの蓄積にイライラしていた。 ゆうべの天気予報では、きょうは午後... 続きをみる
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大分合同新聞投稿の挿絵より 彼、1931年(昭和6年)1月1日生まれ。当年40歳。東京の大学、教育心理学部を卒業して、地方大学の講師をしている。 学生時代は行動的で雄弁家で人付き合いも大変評判のいい... 続きをみる
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朝寝朝酒 朝湯につかり あとは書斎でネ 昼寝する ダンチョネ これ、私の夢。なかなか現実はそうはいかない。 朝は7時に起きて、カーテンを開けて朝の光を部屋に入れ。朝食を済ませて老々介護。 妻のレシッピで私が動く、2人3脚で一日を楽しく乗り切る。 体質的にも性格的にも朝酒、朝湯に昼寝が... 続きをみる
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冷たい冬の星座が、ちかちかと輝いていた。 空を仰ぐのも久し振りだ。振り返ると、街路樹の彼方にオリオンが澄んで見える。突然、進の背後から、けたたましいサイレンの耳をつんざく音が追いかけてきた。酒に酔った頭は一瞬混乱し、そして、異様に冴えてきた。もう忘れてしまっていたはずの二十数年前の記憶が体の中... 続きをみる
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彼岸花 季節の花300より 花言葉 「悲しき思い出」「あきらめ」「独立」「情熱」 社会の毒浴びて非行の芽は太り 正悟(川柳名 凡太) 「先生。爺ちゃんが嘘つきは泥棒の始まり。と、言うけどおかしいですよね。」 「どうしてだ... 続きをみる
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季節の花300より ねむの木 花言葉は「歓喜」「胸のときめき」 母の待つふるさと近き合歓の花 正悟 あなたの家の両親も私の家の両親も旅立ってしまった。何とも寂しいことである。 お互いに弟ま... 続きをみる
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卒寿小論 21 あなた幸せですか、学校は楽しいですか <俳句10>
初対面の挨拶で、全校生徒に向かって次のようなメッセージを送った。 「あなたとすれ違った時に、あなた幸せですか。学校は楽しいですか。と、声を掛けますので、こたえを準備しておいてください。昼休みの給食後時間に校長室を開放しますので訪問をして下さい。待っています。」 これが生徒との初対面の挨拶であっ... 続きをみる
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母校の中学校で定年退職 感 謝 国語で文法の授業ほど退屈で面白くない授業はなかった。 ゲーム感覚で面白い文法の授業はできないか。と考えて実践したのが次の授業である。 次の□の中にひらがな1字を入れて文を完成させなさい。いくつの文ができるかな。 彼□彼女... 続きをみる
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木々の葉も色変わり、公園のそこここに落葉の吹きだまりが、音をたて移動し、赤く咲き残るサルビアの花にも、さみしさと人恋しさを感じる季節。 公職を退いて、早、半年が過ぎ、今では唯一の日課が、こうやって、夕食前の一時、郊外を散策し、公園のベンチで一服することになってしまった。 現職当時は、退職して... 続きをみる
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「逢いたかったぜ3年ぶりに 」 「先輩 昨日会ったばっかりです。」 「逢えてうれしや 飲もうじゃないか 」 「有難うございます。」 先輩は、高校、大学そして就職とずっと先輩であった。先輩は一回り年齢が上で大学になる以前の旧制の師範学校の卒業生であった。だから、直接の接触は教職についてからであ... 続きをみる
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手も足となり起き上がる夏の朝 正 悟(俳号 藤掌) 甥から貰った一粒の種が いやあ、ひどかったですね。50代後半に突然やってきた50肩。布団を敷いて横になったまま身動きの出来ない痛みは初めての経験でした。整骨院に通い半年ほどで完治... 続きをみる