卒寿小論 732 ご破算で願いましては

懐かしい言葉を思い出した。80年ほど前の小学校時代。
我が家では夕食後、母の得意なそろばんを家族で競った。
母は自分で読みあげながら同時にそろばんを動かしていた。
読み上げ算には、約束の言葉があることをその時知った。
始めの掛け声が、「ご破算で願いましては」で始まり、~円なり、~円なりと続け、
引く時は「お引きの」~円なりで、終わりは「では」で答えを求め、正解であれば「御明算」で、
次の問題に移る。
夕食後は毎日、30分ほど母が読み上げるそろばんで、
そろばんの後少し漢字の読み書きが話題になった。
小学校時代の毎日の「読み上げ算」と「漢字の読み書き」は、
その後の私に影響をしたと思う。
読み上げ算は、耳による聞くことの集中力をつけ、
漢字の読み書きは読書への道を開いた。
小学校時代は、それ以外に家で勉強をした記憶がない。
中学・高校時代は、「聞くことの集中力と漢字の読み書き」が、学習を支えたようである。
何で今頃、そろばんのことを思い出い出したのかといえば、
自民党の「解党的出直し」という言葉を目にして、即、連想したのが、
「ご破算で願いましては」という言葉であった。
ご破算で願いましては、麻生副総理なり、鈴木幹事長なり、派閥復活なり、
裏金問題時効なり、萩生田幹事長代行なり、お引きの石破総理大臣では。
ハイ。清美さん。
「解党的出直し」 御明算。
ご破算で願いましては・・・
また、暇つぶしの遊びが増えた。家内は割り九九を使っていたが、
私は割り九九は全く分からない。
「二一天作の五」という言葉だけは知っているが、意味が分からない。
10÷2=5のことである。そろばん上ではどう玉を動かすのか分からない。
高齢者の生き方として「ご破算で願いましては」といって、
一日を過ごすことにしよう。