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余命ゼロ年代を生きるために

卒寿小論 84 いたづらに雁などおどす <江戸川柳>

                             

       凌霄花(のうぜんか) 季節の花 https:www.hana300.com/
             花言葉は、「名声」「名誉」


1 後 添 のちぞへ 


  後ぞへは支度も里もないをいれ


 後妻を迎えるのは江戸時代でも大変だったようである。支度がどうの里がどうのと言っていては来てはない。条件なしの元気者が一番である。だから、相手も再婚者や水商売の女が多かった。


  後添の連れてくるのは女の子


 江戸時代では離縁の際、男児は父、女児は母が引き取るのが原則であった。
 落語などでは、江戸では独身男性が多かったので大奥勤めや水商売上がりや後家さんは再婚に不自由はなかったようである。


2 野がけ(現代のピクニック)


  自在かぎいじって野がけもてあまし    退屈しのぎってあるんだよな
  いたづらに雁などおどすのがけ道     ついやってみたくなるものよ


  のがけ道へんな後架(こうか)へ入れ申  昔の移動トイレだ、助かるよ。


 後架(こうか)=禅寺で僧堂の後ろにかけ渡して設けた洗面所、その側に便所があり転じて便所の意。ごか。


3 覗機関(のぞきからくり)


 参考 覗機関(のぞきからくり)は屋台の腰に眼鏡をつけて子どもに説明入りの紙芝居を見せる路上の見世物。


  はなをよくかみなさいよとのぞき言ひ  あおっぱな拭いてからだよね。
  かゝさんにねだって来なと覗き言い   見料は4文だ。4文だ。
  何が出たかのぞきの子笑ひ       気になるなあ、代わって、早くう。


4 飲む


  のむやつらとは下戸のいふ言葉也    飲めない奴には分からねえよ。
  のまぬやつ弁当くふと花にあき     飲む奴には分からねえよ。

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