syougoのブログ

余命ゼロ年代を生きるために

2022年10月のブログ記事

  • 卒寿小論 127 闇夜に鉄砲 (上方)

    【目標の定まらないこと。あてずっぽうに行うこと。また、やっても効果のないこと。】  教育行政は国家レベルから地方レベルに至るまで「闇夜に鉄砲」的なやり方で教育行政の理念を感じない。  朝令暮改でコロコロと変わって、教育を受ける側にとってみれば至極迷惑なことである。  特に、高等学校や大学の入試制度... 続きをみる

  • 卒寿小論 126 安物買いの銭失ひ(江戸)

    『値段の安いそまつな品物を買うのは、その品物が長持ちしないため、かえって高いものにつくこと。』  「私のこの上着、いくらに見える」  「相当したでしょう。万は超してるわよね」  「いいものに見えるでしょう。三千円よ」  今は技術の進歩で品質の良い安い商品が多く出回るようになった。  品質が良く、長... 続きをみる

  • 卒寿小論 125 酒と女はにくくない <江戸川柳>

                        鷺 草 季節の花300 https:www.hana300.com/         花言葉は、「清純」「繊細」「夢でもあなたを想う」 1 酒    忍ぶれど色に出にけり盗み酒     色に出る隠し事は困ったものだ。要注意。   土蜘蛛の身ぶりでなめるこぼれ... 続きをみる

  • 卒寿小論 124 嘘八百ついて一人前 <掌編30>

    「理想を掲げないことには政治の道へは進めない。しかし、現実的に生きなければ票は集まらない。掲げたほとんどの理想は実現しない。だから理想なのかもね。」  福岡政治(まさはる)は、話し始めた。  今日は、新井市長の要請を受けて、市長秘書の長井恵介君の次期県議選立候補についての下準備の会合であった。  ... 続きをみる

  • 卒寿小論 123 あらい髪わきの下から <江戸川柳>

                         杏の花 季節の花300 https:www.hana300.com/          花言葉は、「臆病な愛」「乙女のはにかみ」「疑い」「疑惑」 1 相 傘(あいがさ)   相傘を淋しく通す京の町     相傘=相合傘、男女がひとつの傘をさすこと。  京都... 続きをみる

  • 卒寿小論 122 臭い物には蝿がたかる(上方)

    【悪臭のあるものに蝿がたかるように、悪い者どうしは寄り集まるものであるというたとえ。】  よくよく考えてみると、今一番蝿がたかる集団と言えば政治家集団であろう。親戚の国会議員が現職の時、たまに事務所に顔を出すとあらゆる職業の人が寄り集まっていたのを思い出す。  うちの近くに住む暴力団の幹部をはじめ... 続きをみる

  • 卒寿小論 121 臭い物には蓋をする(江戸)

    『内々の醜悪な事実を他人に知らせないよう、一時的な間に合わせの方法で隠し防ぐこと。』  2011年の東日本大震災に伴う東京電力の原発事故のその後の対応を見ていると臭いものには蓋をするという言葉がぴったりである。  よくもここまで隠蔽と虚偽で国民に対応できるものだと恐れ入ってしまう。 東電といえば日... 続きをみる

  • 卒寿小論 120  誘 惑  <掌編29>

    「今でも私は信じられないんだよ。」 「先生、ごめんなさい。自分でもどうしてこうなったのか分からないんです。」 「学生時代からずっと君を見守っていた。真面目で、がんばり屋で、明るく正義感の強い自慢の生徒だった。そのままの君が教師になって君の成長を一番の楽しみにしていた。」 「ごめんなさい。不正なお金... 続きをみる

  • 卒寿小論 119 がたがたとふるえながらも <江戸川柳>

                          鐵線花 季節の花300 https:www.hana300.com/                花言葉は「精神的な美しさ、旅人の喜び」 1 出会茶屋(であいぢゃや)   出合茶屋鏡を貸すがしまひなり 出合茶屋=密会のための貸席、上野不忍池畔に多く、池... 続きをみる

  • 卒寿小論 118 鬼も十八(上方)

    〖鬼も十八番茶も出花。鬼でも年ごろになれば少しは美しく見えるだろうし、番茶も出花(一杯目)が香りがよい。器量が悪くても、年ごろになれば少しは娘らしい魅力が出てくるものだ。〗  結婚をするときはお互いにお互いの両親を確り観察することが大切である。番茶も花頃の娘も息子も人生の中で一番美しく見える年頃で... 続きをみる

  • 卒寿小論 117 老いては子にしたがふ(江戸)

          『年をとってからは、何事も子に任せ、それに従ったほうがよい。』                                手も足となり起き上がる夏の朝   掌          隠居生活は年寄りの知恵かも。と、思いながら頑張ってしまう。                       ... 続きをみる

  • 卒寿小論 116 みな色と金じゃとゑんま帳を <江戸川柳>

                                                            えごの花 季節の花300 https:www.hana300.com/                                              花言葉は 壮大 1 閻 ... 続きをみる

  • 卒寿小論 115 時間の問題じゃのう <掌編28>

     「おばさん、いい養子をもろうたのう」  「どこに、ちがうちがう、ありゃあ下宿人じゃ」  「下宿はじめたんか」  「上から順にみんな外に出っていって、部屋があいちしもうて、もったいねえじゃねえ   か」  「そりゃそうじゃ。だけんど時間の問題じゃのう」  「なにが」  「なにがちゅうて、わかるじゃ... 続きをみる

  • 卒寿小論 114 類を以って集まる(上方)

    〖類は友を呼ぶ。同じ傾向をもった者どうしは自然と集まる。〗  政党をはじめ小さなグループに至るまで、よくもまあ似たような傾向を持った者が集まるものだ。  「馬が合う」という言葉をよく耳にするが、馬の合うものが集まれば居り心地のよい仲良し集団になること確かである。  しかし、異質なものを排除していて... 続きをみる

  • 卒寿小論 113 若後家のたよりになって <江戸川柳>

                      辛 夷(こぶし) 季節の花300 https:www.hana300.com/        花言葉は「信頼」 別名「田打桜(たうちざくら)」                 昔は、コブシが咲くと田植えを始めたことから。 1 恋 婿(こいむこ)   恋婿の下着は... 続きをみる

  • 卒寿小論 112 瑠璃も玻璃も照らせば光る(江戸)

    途中で・・・「みがけば光る」に変化 『物は違うが、光を受ければともに輝く。』 「照らせば光る」から「磨けば光る」どうして変化したのだろうか。時代の流れの中で人間の生き方が受動的から能動的に変わった時代を映し出しているのではなかろうか。 「瑠璃や玻璃」を客体とみなすか、主体とみなすかで「照らせばと磨... 続きをみる

  • 卒寿小論 111 空 気 銃 <掌編27>

     勝は、そっと空気銃を握ってみた。鉄の重たい冷たさが指先から骨にしみる。外は雪がちらつき南の街にしては珍しく冬らしい一日であった。  裏山の登り口には5年生になる弟の賢を待たせてある。家族の者たちは仕事で誰もいない。  空気銃を持ち出すのなら今だ。ポケットの中では空気銃の弾がじゃらじゃらと気ぜわし... 続きをみる

  • 卒寿小論 110 糠に釘(上方)

    〖豆腐に鎹に同じ(上方)いかに意見を加えても、少しもそのかいのないこと。〗  人は他人から少々な意見をされたぐらいで変わるようなことはない。変わるどころか、反発をすることの方が多い。  九州、特に福岡県における飲酒運転による事故は後絶たない。この傾向は全国的な問題であるが、福岡県が特別話題になるの... 続きをみる

  • 卒寿小論 109 盗人の昼ね(江戸)

    『盗人が夜かせぎのために昼寝をすることから、何気ないふりをして、その実目的があるのにいう。』 「盗人のたけだけしきは袴着る」平安人もうまいことを言う。 「盗人と智者の相は同じと云えり」まさに至言である。  盗人の昼寝などは、今は昔の語り草。現代は「盗人の開き直り」といった方が納得される人が多いので... 続きをみる

  • 卒寿小論 108 ちっとづつ出る太股に <江戸川柳>

                        藤の花 季節の花300 https:www.hana300.com/           花言葉は、「優しさ」「歓迎」「決して離れない」「恋に酔う」 1 封 切(ふうきり)   箱入を隣の息子封を切り 両親が大切に大切に育てた箱入りの一人娘。親の知らぬ間に箱... 続きをみる

  • 卒寿小論 107 綸言(リんげん)汗のごとし(上方)

    [(礼記)(漢書)天子のことばの取り消し難いこと、出た汗がもとにかえらないのにたとえる。〗  なんとなんと、政治家や組織のリーダーの失言の多いことに驚いている。今しゃべったことを数時間後に取り消したり、訂正したりと大忙しである。  上に立つ人は、往々にして権力を持ったと勘違いをして「思い上がった発... 続きをみる

  • 卒寿小論 106 律義者の子沢山(江戸)

     『律義者は遊蕩にふけることもないので、自然こどもも多く生れる。』  いろはかるたの中でも、律義者の子沢山は現代人には理解しにくいものの代表格になったようである。  第一に「律義者」というイメージが現代人には想像しにくい。「まじめ人間」と言いかえても、少し意味がちがう。  「子沢山」というのもめず... 続きをみる

  • 卒寿小論 105 仮  面  <掌編26>

                            月下美人 季節の花300より          花言葉「はかない美」「はかない恋」「あでやかな美人」  彼女はいつものように彼の帰りを迎えるために駅の西口、向かって左の入り口の端の方に立っていた。出札口から出てくる勤め人の中に彼の姿を求めていた。  ... 続きをみる

  • 卒寿小論 104 地獄の沙汰も金次第。(上方)

    〖どんな難事でも金さえあれば自由になる事にいう。なるもならぬも金次第。〗  ある女医さんの家庭における教育方針に、母親が絶えず言い聞かせていた言葉があるそうだ。  「この世の中でコネと金があれば99.9%は叶わないことはない。」と。  確かに名言である。ただそれで本人が幸せに暮らしていけるかとなる... 続きをみる

  • 卒寿小論 103 塵もつもれば山となる。(江戸)

    『ごくわずかなものでも数多くつみ重さなれば高大なものになる。』  テレピ放送で、中国の世界的チェロ奏者ョーョーマの独奏を聴いた。演奏終了後のインメビユーで。  「あなたの一日の練習時間はどれほどでしょうか。」  司会者もそうであったろうが、私もこれ程の奏者だからさぞかし厳しい練習をしていることだろ... 続きをみる

  • 卒寿小論 102 何くはぬ顔で男に <江戸川柳>

                    紫雲英(げんげ) 季節の花300 https:www.hana300.com/       花言葉の「あなたと一緒なら苦痛がやわらぐ」「心がやわらぐ」は、この植物            に薬効があることに由来します。 1 検校(けんぎょう)   証文を焼いて検校縁を... 続きをみる

  • 卒寿小論 101 朝霧の由布高原を <俳句13>

                                   季節の花300より 妻が呼ぶ十坪の庭の十三夜     月見酒といきますか 秋の校庭になるチャイム静     運動会の次の日の静かなこと 落日にすすきが燃ゆる由布鶴見   輝きながらさようならがいいな 今は昔籾焼く煙や母の郷      も... 続きをみる

  • 卒寿小論 100 年寄の冷水(江戸)

    『老人に不相応なあぶないことをするたとえ。老いの木登り。』  後期高齢の仲間入りをする頃から、足の筋肉、特にふくらはぎの皮膚から、チュッとほんの少し冷水が飛び出るような気がする時がある。手で触ってみても濡れてはいない。  たびたびこのような感覚に襲われるので、ひょっとすると「年寄りの冷水」のことわ... 続きをみる

  • 卒寿小論 99 豆腐にかすがい(上方)

    〖いかに意見を加えても、少しもそのかいのないこと。糠に釘。〗  人は他人から少々な意見をされたぐらいで変わるようなことはない。変わるどころか、反発をすることの方が多い。  日々の新聞やテレビのニュースを見ていると実に多くの「豆腐にかすがい、糠に釘」的な事件が報道されている。  覚せい剤、不倫、詐欺... 続きをみる

  • 卒寿小論 98 よく寝れば寝るとて <江戸川柳>

                       マーガレット  季節の花 https:www.hana300.com/          別名 「木春菊」(もくしゅんぎく)枝や茎は木質化する性質があり、             また、若葉が春菊に似ていることから。 デンマークの国花。          花言... 続きをみる