卒寿小論 125 酒と女はにくくない <江戸川柳>
鷺 草 季節の花300 https:www.hana300.com/
花言葉は、「清純」「繊細」「夢でもあなたを想う」
1 酒
忍ぶれど色に出にけり盗み酒
色に出る隠し事は困ったものだ。要注意。
土蜘蛛の身ぶりでなめるこぼれ酒
こぼれた酒を土ぐものように肘を張ってなめるのは、いやだねえ。
酒と女はにくくないかたき役
男にとって酒と女は立身出世の躓きになりやすい。敵役。
でも、でも・・・
世の中は色と酒とがかたきなり どふぞ敵にめぐりあいたい (太田蜀山人)
「立身出世が何でえ、こちとら男だい。」
「おっしゃる通り。」
2 里帰り
里びらきこのごろに無い飯を喰い 遠慮なく、腹いっぱいです。
参考=里開きは、里帰りのこと。結婚の数日後新婦が実家へ始めて行くこと。新郎と同道することが多い。
里帰り赤らむ顔をみやげにし 新婚初夜、うまくいったのね。安心。
里帰り夫びいきにもう話し よかったね。いい人で。
むづかしい方だと咄す里帰り 大丈夫かな、そのうち慣れるわ。
3 里の母
さうであろうさうであろうと里の母 りっぱなカウンセラーだ。
出されたを出て来たにする里の母 なにがあっても味方だよ。
里の母つかい残りを置いて行き 母さんありがとう。へそくり。
4 才 蔵(さいぞう)
才蔵のほまれは嫁をころげさせ 笑う門に福を呼ぶ。
参考 才蔵=三河万歳の脇役、大黒頭巾をかぶり鼓を叩く道化役。おかしな腰つきで下ネタで笑わせる。若い嫁などは顔を赤くして笑いころげる。それが才蔵の腕の見せ所。
またぐらへ鼓をあてゝふざけ出し
馬鹿ばかり言って鼓をたゝく也