syougoのブログ

余命ゼロ年代を生きるために

卒寿小論 17 許嫁たがいちがいに <江戸川柳>

       江戸川柳  なぜか好きなんだよな。 なしか?


            

      犬ふぐり 季節の花 https:www.hana300.com/
      花言葉  花言葉は、「忠実」「信頼」「清らか」


1 言いなづけ


  言ひなづけたがいちがいに風を引き


 日本国憲法のもと、結婚の自由が認められ、親の関与が小さくなり当人同士の意思が尊重されるようになった。江戸時代は親の関与が強く、当人たちに関係なく親たちが決めてしまうことが多くあった。
 「たがいちがいに風邪を引く」ような言名付の関係であれば親の方も心配することはあるまい。


 私の知る限りでは、昭和30年代の初めまで言名付という風習が残っていた。同期の男が私の知るただ一人の言名付であった。


 女性の方に男ができて、「駆け落ち」をしてしまった。親たちは二人を取り押さえるために要所に見張りを立てた。駆け落ちの二人は、別々に男は船で女は汽車で示し合わせた目的地へ向かった。
 見張りに立った人たちは「駆け落ち」イコール二人と思い込んでいたために取り押さえることに失敗した。


 昭和の30年代に近松門左衛門の道行きを見るとは思いもよらなかった。


 令和の時代は皇室も結婚に関しても、日本国憲法を持ち出して当人同士の心次第と恋愛の自由を容認する立場を明らかにした。一般国民とは違ってなかなか簡単には済むような問題ではないようだ。幸せな結婚生活を・・・。


2 医 者


  もりあてた医者はほどなく痛み入り


  もりあてる=まぐれ当たりのこと
 薬の調合がまぐれ当たりで治癒した時は、感謝され礼を貰うときは痛み入るだろう。なんて思ってしまう。


  よい後家が出来ると咄す医者仲間   よほどの美人だろう。ありそう。
  仲人にかけては至極名医也      本職そっちのけ。まあいいか。
  上手にも下手にも村の一人医者    しょうがねえ、いないよりいいよ。


3 伊勢の留守


  いせの留守一ト思案(ひとしあん)していやといふ


  参考 亭主が伊勢参宮の留守中の情事には神罰が下って「離れ」無くなるという俗信が
     ある。NOが安全ですぞ。よう考えました。


  ぬけぬぞと女房をおどし伊勢へ立ち   効果あるのかなあ。
  参宮のるすのもうけは男の子      粋な神罰、おめでとう。


 江戸川柳に接すると つい中条きよしのダンチョネ子守歌を口ずさむ
  (作詞 水木れいじ 作曲 徳久広司 歌 中条きよし)


 連れて逃げればろくでなし 捨てて旅だちゃ 人でなし
 ふたり死んでも 花はなし 思いきる気は さらになし
 ああ どのみち 男の人生は 絵にはならない ヨーホホイ ダンチョネ子守歌


 嘘をついても 歳は上 紅を引いても 消せぬ過去
 捨てた故郷は かもめ町 詫びて届かぬ 親不孝
 ああ やっぱり 女の人生も 涙ばかりの ヨーホホイ ダンチョネ子守歌


 どっち向いても 風が吹く 渡る世間の うそ寒さ
 義理と人情 抱いてゆく 昔気質の 馬鹿もいる
 ああ 戻れぬ旅だよ 人生は 酒と添い寝の ヨーホホイ ダンチョネ子守歌

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