卒寿小論 186 お婆ちゃんのところへ
漫文 7 お婆ちゃんのところへ
近ごろ目が悪くなりまして、テレビからラジオの利用の方が多くなりました。
もうずいぶんとテレビを見ていません。以前連休で里帰りする家族の風景がよく映し出されていました。
今はどうなんですかねえ。今は昔の話ですかな。
連休が続きますと長く休みを取れる人は10日連休という人も出てきます。長期休みで駅や空港でのよく目にする光景がありました。
「おばあちゃんの所へ行きます」
「母の所へ帰ってきます」
おじいちゃんの所へ行きます。父の所へ帰ってきます。という言葉はほとんど聞かなかったですね。今はどうなんですかね。
先日、餅を食べながらラジオを聞いていましたら、歯がポロリと落ちましてショックを受けました。ちょうどその時、
「そん、悔しさをかみしめんか」と、じいちゃんが言う。「そん、じいちゃんには歯がねえ。なしか」 ラジオから流れてきました。つい笑ってしまいました。
まだ大分方言を使った「なしか」の小咄は続いているのかな。あれ結構面白かったですよ。調べてみよう。
参考 なしか=何で。 漫談家の界すすむさんの「♪な〜んでか?」と同
じ。
方言と言えば、失敗談も多いですな。いいなあと思う方言やげさくな品の悪い方言が入り混じってその地方の暮らしの姿をとらえているのが面白い。
方言での失敗談は素直に笑えます。これが多いんですよ。