卒寿小論 53 峠を知らぬ欲の道 <江戸川柳>
月下美人 季節の花https:www.hana300.com/
花言葉は「はかない美」「はかない恋」「あでやかな美人」。。
1 欲
のぼっても峠をしらぬ欲の道
実感、いいねえ。人の欲望は際限がない。物欲、金銭欲に取りつかれると溜め込めば貯めこむほどためたくなるそうだ。
出世欲に取りつかれると「長」と名の付く職を登り始める。
色欲、食欲、名誉欲と数え上げればきりがない。しかし、よく考えてみると欲望があるから生きていく力が湧くのであって、問題は欲望をうまくコントロールできる心の習慣を身につけることである。
大欲は無欲に似たりと言われる。遠大な望みを持ったものは小さな利益などを顧みないから、欲がないように見える。
ひょっとすると、お釈迦様をはじめ高僧と言われる方々は、あらゆる欲望を超えて、安心立命という大欲のために修行し最高の欲に到達した人々かも。我々凡人は、小欲に満足して日々平安に暮らしていければそれが幸せなんだな。
2 嫁
中のよい嫁はお経をよみならひ えらかもんじゃ。結構結構。
永い日も二つとできぬ嫁の髪 ポニーテールにしたら。
湯殿から忘れた時分嫁は出る 念には念を入れますとも。
しかってもしかっても嫁うすぎなり わかる。わかる。現役ですぞ。
3 吉 原
吉原の方へ死んでも枕をし 北枕のこじつけ、男の性か。
参考 江戸で唯一の官許の吉原は、男の社交場でもあった。男の関心は常に北(吉原の異称)にあり、死んでも北枕になって吉原の方に向かっていた。
4 酔う
早足の女のあとに酔たやつ 今も昔も要注意
5 よばい (夜 這)=もとは求婚の意。
夜這の足どり軽業の綱渡り 抜き足さし足。音せぬように
歩かれるだけは歩いて夜這ひ来る 後は匍匐(ほふく=はうこと)前進
えいやっと夜這は足へたどりつき これからが。セイコウを祈る
殿さまの夜ばいはずっかずっか行き 気楽だね。でも、スリルゼロ