syougoのブログ

余命ゼロ年代を生きるために

卒寿小論 8 酒とろり身も気も <川柳>

    酒とろり身も気もとろり骨もまた  川上三太郎
      
    いいねえ。それでいいんだよ。骨まで酔って人生を終える。


 しかし、私にはできない。体質的なのか、性格的なのか抑制が効いてすぐにストップをかけてしまう。それでも若い時には身も気もとろりとなるまで飲んだ。
年齢と共に節制の利いた飲み方になってしまった。それはそれで素晴らしいことであると思っている。
が、何か物足りない生き様であるような気がする。羽目を外したり後先を考えずに何かに打ち込んだりして見たいものであるが、適当なところで自然にストップをかけている。
そいう自分を発見し、これはこれでいいんだとつぶやきながら生きてきたような気がする。


             

             和泉先輩の切り絵から 焼酎
 参 考
 川上三太郎 13歳から川柳の道を志し、昭和43年12月、77歳の生涯を終える。
東京・日本橋に生まれ、大倉商業学校を卒業後大倉洋行に入社。そこを退社して東京毎夕新聞に入社。川柳は井上剣花坊の柳樽寺川柳会に所属し、国民川柳会を発足させ、それが現在の川柳研究社となる


    友達のうしろ姿のありがたみ
    友を愛し酒を愛した三太郎の生き方。この句は、吉川英治を詠んだ句。


    しみじみとよくも見飽きぬ友の顔
    子の両手海の広さが言いきれず

    子どもの感動をよく捉えた一句。この感動を誰かに伝えたい。子どもの生きる力が
    伝わって来る。


    わが上に屋根のある幸雨の音      敗戦後屋根のある家に住むのが夢
    焼鮒の小さき顔と酒を飲む       小魚の鮒を肴にちびりちびり たまらん
    せいじかにせいじかがきてみみこすり  狸と狐が現代も耳打ちをするぜ
    六十年鉛筆愛し句を愛し        こんな生き方に憧れるなあ 俺三日坊主
    孤独地蔵花ちりぬるを手に受けず    人生は孤独なんだ。孤独を楽しんで、

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