卒寿小論 272 理想は高く生活は平々凡々と(教育14)
理想は高く掲げるが、毎日の実践は平平凡凡と粘り強く繰り返すだけである。
凡常にいつもと変わらない日常の生活の中で、教師としての使命感や責任感が静に深く伝わってくるような生き様がよい。
中でも「正義と公正」の姿が大げさにではなく極めて自然ににじみ出てくる生活態度がよい。「正義と公正」は、「信頼と誠実」を連れてくる。
これなくして、教育活動は成り立たない。
このことは教師一人の問題ではなく、教育に関わる全ての人々の問題である。
さて、一教員としては年度のスタートから年度の終わるまで休まる暇もなく仕事が続く、この学級を舞台にこの子たちを主人公にどんな絵を描くかを考えればアイデアは尽きない。
ある時はシナリオを描いたり、また演出を工夫したり、また舞台監督としてきめ細かい指導をどうするかなどを考えるだけで楽しくなる。
先ずは、学級開きの自己紹介をどう工夫するか。
全員が気持ちよく参加でき、一人一人の個性が発揮でき、一年間を通して学級全員の支えになるような自己紹介を演出しよう。そんな自己紹介があるのです。
学級担任の人柄も分かり、発言することの楽しさ、発言しないことの権利も理解し、相手を思いやる態度も指導できるそんな学級開きが一年のスタートである。
最低でも1年間という長い付き合いである。最初の出会いを大切にしてその心を大きく強く育てていく平々凡々の生活を繰り返していきたいものである。
教育という仕事は大変であるが、考えようでは自分を磨く最高の場である。これから教員になるあなたは「何を磨き」ますか。
まあ、理屈は抜きにして、元気で楽しく明るい毎日を平平凡凡と過ごしてほしい。