百歳はこの世の治外法権

『自らに由（よ）れば、人生は最後まで自分のものにできる。』
　～意に染まないことはしない、無理もしない。～　篠田桃紅

　意に染まないことでもやらなければならないことがこの世の中には多すぎる。いくらストレスを感じても無理をしなければならないことも多くある。

　定年退職をしてからだんだんと意に染まないことをしなくてよいようになった。傘寿を過ぎると「意に染まないことはしない、無理もしない。」生活が定着してきた。

　ありがたいことである。

　しかし、どんなに歳をとってもたまに意に染まないことでも無理をしてでもした方が生活に活気が出るようなときもある。自分の意志で行動を起こす分には問題はない。

　自分の意志に反して「意に染まないことを続けなければ生活ができない人の方が多くいる。」と思う。

　ある年齢に達した時から、「意に染まないことはしない、無理もしない。」そのような生活ができるようになれたことは幸せなことである。

　努力なしではそうはいかない。だからと言って努力の結果そうなったとも言えない。不思議な巡りあわせを思う。

　「意に染まないこともして、無理もして。」ある年齢から、「意に染まないことをしない、無理もしない。」生活にたどり着くようなことなのかも知れない。