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余命ゼロ年代を生きるために

卒寿小論 42 ぬれの幕下女のび上り <江戸川柳>

      

      白膠木(ぬるで) 季節の花300 https:www.hana300.com/
               花言葉は誕生花


1 糠味噌 


  ぬか味噌をきたながらぬは二度め也


 新婚さんはいつの世もぬか味噌の匂いになれるまでに時間がかかるものである。それを嫌がらずにてきぱきとこなすところを見ると初婚ではないなということ。


 江戸時代では初婚であろうと二度目であろうと三度目であろうと女は堂々としていた。


 江戸では女性の絶対数が極端に少なかった。だから女は引っ張りだこですぐに結婚相手が見つかった。歳の差なんか問題ではなかった。


 大奥はもとより各藩の抱える女は想像を超える数であった。その上遊里は大きなところでは一所で5000人をこす人数を集めていたという。


 江戸の男衆は一人者が多かったわけである。江戸時代は男も女も大変な時代であった。単純に昔はよかったなどとは言えぬ


2 盗人(ぬすびと)


  盗人はせがれ同類女房なり      親の金を持ち出すのはいい方だ。
  こなたまでぐるだと母は叱られる   母は甘い、だからぐれずに立ち直る。
  よくしめて寝ろと言ひ言ひ盗に出   しっかり者だ、これでないと。


  夜寝なぞする盗人のなまけもの    気楽な稼業ときたもんだ。
  盗人のたけだけしきは袴着る     背広着て税金をピンハネ。いるいる。


3 抜 身 


  抜身の中へ飛込むは湯番也    湯屋での喧嘩はつい笑っちゃうね。


     抜身=抜いた刀。転じていわゆるふりちん。


  義朝はぬき身をさげてうち死し   侍や暴力団員の抜き身は命がけ。


4 濡れの幕


     ぬれの幕=濡れは情事の意。歌舞伎で男女の痴態を演じる場面。


  ぬれの幕などで仲人返事させ   仲人の作戦。にくいね。
  ぬれの幕下女のび上り叱られる  夢中になってしまったわ

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