卒寿小論 78 犬も歩けば棒にあたる(江戸)
『犬も出歩くから棒で打たれることもある意で、しなくてもよいことをするからとんだ目に遭うこと。また、何かしているうちに偶然うまいことにぶつかることもある。』という二説がある。
「上方いろは」と「江戸いろは」を比べてみると随分と違いがありますね。上方は商人のシビアな雰囲気で、江戸は官僚タイップの武士の雰囲気を読むことができる。
今は昔、ある用事で別府北浜停留所から大分行きの特急通勤バスに乗ったことがある。私の前の座席で県庁勤め風の中年男性が二人で話していた。
「お役所仕事というものは、仕事をやりすぎても、仕事をしなくてもいけない。するがごとくしないがごとく、宮仕えとは難しいですなあ」
もう五十年も以前の話だから、行政改革の厳しい現在はこんな夢のような話はあるまい。まてよ。江戸時代から続いているのかな。改革なんぞできやせんぜ。
出るくいは打たれる。出すぎたくいは打たれない。出ないくいは腐る。うまいことを言うもんだ。まさに忖度官僚の世界だ。
ダンチョネいろは歌
朝寝朝酒 朝湯を浴びて 後は書斎でネ
昼寝する ダンチョネ
忖度なければ 課長で終わり 献金すればネ
次官様 ダンチョネ