卒寿小論193 君に逢ふ夜は鐘も湯になれ(前句)
元禄文化 前句付け「8」 (前句)君に逢ふ夜は鐘も湯になれ
我息を殺さずいつか寝足(ねた)る程 君に逢ふ夜は鐘も湯になれ
参考 息を殺さず=息づかいもはばからず。寝足る=十分に共寝ができる。鐘も湯になれ=鐘よ鳴らないで溶けてしまえ。
夜明けのコヒーを一緒にのめる時代は幸せな時である。
夜明けの鐘に追い立てられて、人目を避けて「恋人に別れを告げる明けの鐘」を耳するのは苦しくやるせないことである。
人の口に戸は立てられぬ。噂で人一人を殺してしまう世の中。
明け六つ時(今の午前6時頃)といえば江戸の1日の始まりである。
そんな江戸の恋の行くへは封建時代そのものである。
それに比べれば現代はいい方だよ。
歌 マヒナスターズ 歌詞 佐伯孝夫 作曲 吉田 正
「回り道」
恋が教えた回り道 星がちらつく並木道
とてもよかったあの映画 ムードなカラーのロードショー
今日はね 今日はね 遅くなってもいいの
どれほどまで遅くなってもいいの?
町々の境に設けられた木戸が閉まる夜四つ(午後10時)それとも、明け六つ(午前10時)まで、(まさか)。
午後10時までにしておこう。江戸時代ではありませんよ。
芙 蓉 季節の花300より
花言葉 繊細な美、しとやかな恋人