卒寿小論 50 かかさまがしかると <江戸川柳>
海 棠 季節の花 https:www.hana300.com/
花言葉は「艶麗(えんれい)」
1 かかさま(母様)
かかさまがしかると娘初手は言ひ
初めてのナンパの時は、お母さんに叱られるからとういういしくお断りした娘も2度3度といい男から口説かれるとかか様の歯止めもきかなくなる。かか様の目を盗んで積極的にいい男に近づいていこうとする。
これは娘だけのことではない。
かかさんと言ふ内むす子まだ食える
これがかかさんからお袋と呼ぶようになるともう食えない息子になっている。大人になっていく入り口でこれを通り過ぎて青年になる。
この辺の思いは親も経験してきたのに子どもに対しては厳しい姿勢や鳥越苦労で対応してしまう。それが親心であろう。
2 蚊(か)
忍ぶ夜の蚊はたたかれてそっと死に 粋だね。えらい。
じっとして居なとひたいの蚊を殺し 強くも打たれんしなあ。
手にとまる蚊を吹きながら御看経 経を唱えながらの殺生ですぞ。
御看経(おかんき)=禅宗などで、声を出さないで経文を読むこと。声を出して経
文を読むことは読経。
3 鏡
おはぐろが喰いつくやうに鏡を見 真剣勝負の顔だ。怖いぞ。
参考 おはぐろ液を口の中に垂らすと異様な味がするので慎重を要する。
月食に向って下女はぬり立る 曇りかがみを手で拭いて・・・
鏡へむかい鼻など下女つまみ つまんでもたこうはならんで
鼻息で近目鏡をくもらせる まったく、メガネがくもる。
4 学問
学問とはしごは飛んでのぼられず すべてが継続の力に欠ける時代。
特に外交の世界では継続の積み重ねがものをいう。拉致問題については日本政府の積み重ねの跡が見えない。アメリカまかせ。自らの働きが必要。
5 貝
弁天の貝とはしゃれたみやげもの どんな貝なんだろう。桜貝?