syougoのブログ

余命ゼロ年代を生きるために

syougoのブログの新着ブログ記事

  • 卒寿小論 120  誘 惑  <掌編29>

    「今でも私は信じられないんだよ。」 「先生、ごめんなさい。自分でもどうしてこうなったのか分からないんです。」 「学生時代からずっと君を見守っていた。真面目で、がんばり屋で、明るく正義感の強い自慢の生徒だった。そのままの君が教師になって君の成長を一番の楽しみにしていた。」 「ごめんなさい。不正なお金... 続きをみる

  • 卒寿小論 119 がたがたとふるえながらも <江戸川柳>

                          鐵線花 季節の花300 https:www.hana300.com/                花言葉は「精神的な美しさ、旅人の喜び」 1 出会茶屋(であいぢゃや)   出合茶屋鏡を貸すがしまひなり 出合茶屋=密会のための貸席、上野不忍池畔に多く、池... 続きをみる

  • 卒寿小論 118 鬼も十八(上方)

    〖鬼も十八番茶も出花。鬼でも年ごろになれば少しは美しく見えるだろうし、番茶も出花(一杯目)が香りがよい。器量が悪くても、年ごろになれば少しは娘らしい魅力が出てくるものだ。〗  結婚をするときはお互いにお互いの両親を確り観察することが大切である。番茶も花頃の娘も息子も人生の中で一番美しく見える年頃で... 続きをみる

  • 卒寿小論 117 老いては子にしたがふ(江戸)

          『年をとってからは、何事も子に任せ、それに従ったほうがよい。』                                手も足となり起き上がる夏の朝   掌          隠居生活は年寄りの知恵かも。と、思いながら頑張ってしまう。                       ... 続きをみる

  • 卒寿小論 116 みな色と金じゃとゑんま帳を <江戸川柳>

                                                            えごの花 季節の花300 https:www.hana300.com/                                              花言葉は 壮大 1 閻 ... 続きをみる

  • 卒寿小論 115 時間の問題じゃのう <掌編28>

     「おばさん、いい養子をもろうたのう」  「どこに、ちがうちがう、ありゃあ下宿人じゃ」  「下宿はじめたんか」  「上から順にみんな外に出っていって、部屋があいちしもうて、もったいねえじゃねえ   か」  「そりゃそうじゃ。だけんど時間の問題じゃのう」  「なにが」  「なにがちゅうて、わかるじゃ... 続きをみる

  • 卒寿小論 114 類を以って集まる(上方)

    〖類は友を呼ぶ。同じ傾向をもった者どうしは自然と集まる。〗  政党をはじめ小さなグループに至るまで、よくもまあ似たような傾向を持った者が集まるものだ。  「馬が合う」という言葉をよく耳にするが、馬の合うものが集まれば居り心地のよい仲良し集団になること確かである。  しかし、異質なものを排除していて... 続きをみる

  • 卒寿小論 113 若後家のたよりになって <江戸川柳>

                      辛 夷(こぶし) 季節の花300 https:www.hana300.com/        花言葉は「信頼」 別名「田打桜(たうちざくら)」                 昔は、コブシが咲くと田植えを始めたことから。 1 恋 婿(こいむこ)   恋婿の下着は... 続きをみる

  • 卒寿小論 112 瑠璃も玻璃も照らせば光る(江戸)

    途中で・・・「みがけば光る」に変化 『物は違うが、光を受ければともに輝く。』 「照らせば光る」から「磨けば光る」どうして変化したのだろうか。時代の流れの中で人間の生き方が受動的から能動的に変わった時代を映し出しているのではなかろうか。 「瑠璃や玻璃」を客体とみなすか、主体とみなすかで「照らせばと磨... 続きをみる

  • 卒寿小論 111 空 気 銃 <掌編27>

     勝は、そっと空気銃を握ってみた。鉄の重たい冷たさが指先から骨にしみる。外は雪がちらつき南の街にしては珍しく冬らしい一日であった。  裏山の登り口には5年生になる弟の賢を待たせてある。家族の者たちは仕事で誰もいない。  空気銃を持ち出すのなら今だ。ポケットの中では空気銃の弾がじゃらじゃらと気ぜわし... 続きをみる

  • 卒寿小論 110 糠に釘(上方)

    〖豆腐に鎹に同じ(上方)いかに意見を加えても、少しもそのかいのないこと。〗  人は他人から少々な意見をされたぐらいで変わるようなことはない。変わるどころか、反発をすることの方が多い。  九州、特に福岡県における飲酒運転による事故は後絶たない。この傾向は全国的な問題であるが、福岡県が特別話題になるの... 続きをみる

  • 卒寿小論 109 盗人の昼ね(江戸)

    『盗人が夜かせぎのために昼寝をすることから、何気ないふりをして、その実目的があるのにいう。』 「盗人のたけだけしきは袴着る」平安人もうまいことを言う。 「盗人と智者の相は同じと云えり」まさに至言である。  盗人の昼寝などは、今は昔の語り草。現代は「盗人の開き直り」といった方が納得される人が多いので... 続きをみる

  • 卒寿小論 108 ちっとづつ出る太股に <江戸川柳>

                        藤の花 季節の花300 https:www.hana300.com/           花言葉は、「優しさ」「歓迎」「決して離れない」「恋に酔う」 1 封 切(ふうきり)   箱入を隣の息子封を切り 両親が大切に大切に育てた箱入りの一人娘。親の知らぬ間に箱... 続きをみる

  • 卒寿小論 107 綸言(リんげん)汗のごとし(上方)

    [(礼記)(漢書)天子のことばの取り消し難いこと、出た汗がもとにかえらないのにたとえる。〗  なんとなんと、政治家や組織のリーダーの失言の多いことに驚いている。今しゃべったことを数時間後に取り消したり、訂正したりと大忙しである。  上に立つ人は、往々にして権力を持ったと勘違いをして「思い上がった発... 続きをみる

  • 卒寿小論 106 律義者の子沢山(江戸)

     『律義者は遊蕩にふけることもないので、自然こどもも多く生れる。』  いろはかるたの中でも、律義者の子沢山は現代人には理解しにくいものの代表格になったようである。  第一に「律義者」というイメージが現代人には想像しにくい。「まじめ人間」と言いかえても、少し意味がちがう。  「子沢山」というのもめず... 続きをみる

  • 卒寿小論 105 仮  面  <掌編26>

                            月下美人 季節の花300より          花言葉「はかない美」「はかない恋」「あでやかな美人」  彼女はいつものように彼の帰りを迎えるために駅の西口、向かって左の入り口の端の方に立っていた。出札口から出てくる勤め人の中に彼の姿を求めていた。  ... 続きをみる

  • 卒寿小論 104 地獄の沙汰も金次第。(上方)

    〖どんな難事でも金さえあれば自由になる事にいう。なるもならぬも金次第。〗  ある女医さんの家庭における教育方針に、母親が絶えず言い聞かせていた言葉があるそうだ。  「この世の中でコネと金があれば99.9%は叶わないことはない。」と。  確かに名言である。ただそれで本人が幸せに暮らしていけるかとなる... 続きをみる

  • 卒寿小論 103 塵もつもれば山となる。(江戸)

    『ごくわずかなものでも数多くつみ重さなれば高大なものになる。』  テレピ放送で、中国の世界的チェロ奏者ョーョーマの独奏を聴いた。演奏終了後のインメビユーで。  「あなたの一日の練習時間はどれほどでしょうか。」  司会者もそうであったろうが、私もこれ程の奏者だからさぞかし厳しい練習をしていることだろ... 続きをみる

  • 卒寿小論 102 何くはぬ顔で男に <江戸川柳>

                    紫雲英(げんげ) 季節の花300 https:www.hana300.com/       花言葉の「あなたと一緒なら苦痛がやわらぐ」「心がやわらぐ」は、この植物            に薬効があることに由来します。 1 検校(けんぎょう)   証文を焼いて検校縁を... 続きをみる

  • 卒寿小論 101 朝霧の由布高原を <俳句13>

                                   季節の花300より 妻が呼ぶ十坪の庭の十三夜     月見酒といきますか 秋の校庭になるチャイム静     運動会の次の日の静かなこと 落日にすすきが燃ゆる由布鶴見   輝きながらさようならがいいな 今は昔籾焼く煙や母の郷      も... 続きをみる

  • 卒寿小論 100 年寄の冷水(江戸)

    『老人に不相応なあぶないことをするたとえ。老いの木登り。』  後期高齢の仲間入りをする頃から、足の筋肉、特にふくらはぎの皮膚から、チュッとほんの少し冷水が飛び出るような気がする時がある。手で触ってみても濡れてはいない。  たびたびこのような感覚に襲われるので、ひょっとすると「年寄りの冷水」のことわ... 続きをみる

  • 卒寿小論 99 豆腐にかすがい(上方)

    〖いかに意見を加えても、少しもそのかいのないこと。糠に釘。〗  人は他人から少々な意見をされたぐらいで変わるようなことはない。変わるどころか、反発をすることの方が多い。  日々の新聞やテレビのニュースを見ていると実に多くの「豆腐にかすがい、糠に釘」的な事件が報道されている。  覚せい剤、不倫、詐欺... 続きをみる

  • 卒寿小論 98 よく寝れば寝るとて <江戸川柳>

                       マーガレット  季節の花 https:www.hana300.com/          別名 「木春菊」(もくしゅんぎく)枝や茎は木質化する性質があり、             また、若葉が春菊に似ていることから。 デンマークの国花。          花言... 続きをみる

  • 卒寿小論 97 あの方です <掌編25>

                          季節の花300より コーヒーの実  世の中には自分にそっくりの人が3人はいるものだとよく言われているが、まことその通りである。 「電車でお会いしましたですね。今、お帰りですか。」 「はい。」 「あなた、ほれ、ほれ、名前が出てこない。あの女優さん・・・」 ... 続きをみる

  • 卒寿小論 96 屁をひって尻つぼめる(江戸)

    『あやまちをしでかしたあとで、ごまかそうとするたとえ。』  つい先日、小学校の先生をしている同僚から聞いた話だが、近年は、いたずらをしても現場を抑えない限り、絶対に自分から名乗り出ないということである。  現場を抑えられて、注意をされていても、何や彼やと言い訳ばかりして、謝ることを知らないというこ... 続きをみる

  • 卒寿小論 95 下手の長談義(上方)

    〖話べたのくせに長々と話をすること。〗     ズバリと言えば単純明快なのに、くどくどと回りくどく意味不明の発言をしている時は、何か裏があると思って間違いない。  真実を語ることができないときのもたもたとした長談義は聞いていてすぐにわかる。その昔、「あーうー」ばかりでもたもたと発言していた内閣総理... 続きをみる

  • 卒寿小論 94 役人の子はにぎにぎを <江戸川柳>

                      山 吹 季節の花 https:www.hana300.com/          花言葉は「気品」「崇高」「金運」。 1 役 人    役人の子はにぎにぎをよく覚え       役人=幕府の役人と諸藩の係りの武士を指す。 武士がすべての権限を握っていた江戸時代は... 続きをみる

  • 卒寿小論 93 骨折り損のくたびれ儲け (江戸)

    『むだに骨をおるばかりで、まったく効果のないこと。』  テレビのニュースで、日本人の傾向を表す思考パターンをよく見かける。事故や事件が起きると、責任者が「二度とこのようなことが起こらないように万全を尽くして・・・」と、決まり文句を発表する。  日本人は、事故や事件が起こってから、その原因を本格的に... 続きをみる

  • 卒寿小論 92 仏の顔も三度 (上方)

    〖仏の顔も三度撫でると腹をたてる。いかに無邪気の人、慈悲深い人でも、たびたびの侮辱には憤ることがある。〗  「それを言っちゃあおしまいよ」と言いながら、同じ失敗を何度でも繰り返す寅さんは愛すべき男である。  しかし、身内にこのような男がいると大変だろうなあと思う。寅さんに近い人物はどこの身内の中に... 続きをみる

  • 卒寿小論 91  そ ぶ り  <掌編24>

    「去る者は日々に疎し」と言われるが、学生時代までの友情もお互いに結婚し、家庭ができ子ができ、職場がちがうと、もうそれは回想の中でしか感じ取ることのできない凍結したものになってしまうことが多い。  彼も私も、家はそれほど裕富ではなく、かといって他人が目をふさぐ程の貧乏でもなかった。昭和初期における下... 続きをみる

  • 卒寿小論 90 憎まれっ子世にはばかる(江戸)

      『他人に憎まれるものはかえって世間で幅をきかしている。』  今は昔、腕白でもいいたくましく育って欲しい。というCMが、テレビから流れていたが、これこそ本音の親の願いである。  そして、実際に腕白小僧はたくましく育ったものだ。  ところが、現在は腕白小僧が見当たらなくなった。なぜかひ弱な子どもが... 続きをみる

  • 卒寿小論 89 二階から目薬(上方)

       〖二階にいる人が階下の人に目薬をさすように、思うように届かないこと、効果がおぼ          つかないこと。〗  お役所仕事の改革はまさに「二階から目薬」で、改革の成果のほどはまったくおぼつかない。  あれほどの大きな教員採用にかかわる汚職事件を起こしたにもかかわらず最高責任者の責任はま... 続きをみる

  • 卒寿小論 88 くどくやつあたり見い見い <江戸川柳>

                    山梔子(くちなし) 季節の花 https:www.hana300.com/        花言葉は「洗練、優雅」「喜びを運ぶ」「とても幸せです」 1 件の如し(くだんのごとし)   泣く娘そばで件の如しなり     件の如し=証文の最後に書く決まり文句。  親が年季... 続きをみる

  • 卒寿小論 87 花に嵐のたとえもあるぞ <掌編23>

     歳をとってくると時々夢を見ていると意識して夢を見、夢ではないと意識しながら夢を見ている時がある。夢と現実が夢の中で交差する。何とも不思議な体験をすることがある。  ある日、ばったりと、仏さまにおあいいたしました。  絵や彫刻にある仏さまのお姿とすこし違っていましたので、最初の数分間は判断がつきま... 続きをみる

  • 卒寿小論 86 花より団子(江戸)

      『 風流より実利のほうが良いということ 』  花より団子といわれると、私は江戸文学、好色五人女を思い出す。  一六八六年、西鶴四十五歳の作品である。テーマをキーワードで言うならば、「人間の愛欲」ということになろう。  江戸時代の封建制の確立した世界で、義理と身分制度に押しつぶされてきた庶民が、... 続きをみる

  • 卒寿小論 85 針の穴から天のぞく(上方)

      〖小さい見識を持って、大きい物事に臨むこと。〗  小さい見識の人の方が、大きな立派な見識を持っている人よりも大きな悪さをしない傾向にあるようだ。  見た目では見識もあり、学歴もあり、生活態度も非の打ち所がない人が、急に変身してしまうことがある。特に、政治家や公務員にそのような人を見る。  昔か... 続きをみる

  • 卒寿小論 84 いたづらに雁などおどす <江戸川柳>

                                         凌霄花(のうぜんか) 季節の花 https:www.hana300.com/              花言葉は、「名声」「名誉」 1 後 添 のちぞへ    後ぞへは支度も里もないをいれ  後妻を迎えるのは江戸時代でも大変... 続きをみる

  • 卒寿小論 83 吉統(義統)最後の戦 <掌編22>

                       「吉」の字を秀吉より頂く(かたいみな)  大友宗麟の嫡子、吉統(よしむね)は、吃りであった。  吉統が吃り始めたのは、ちょうど満二才の誕生日を過ぎた春、一五六〇(永禄三年)の桜の花が春の嵐に舞い散る心の痛む一日であった。  この日、吉統は強い風のために庭に出る... 続きをみる

  • 卒寿小論 82 論より証拠(江戸)

      『物事を明らかにするには、議論するよりも証拠を示したほうが早い。』  現代人は、「論も証拠もくそくらえ」と生きていく人間が目立つようになった。 「記憶にございません」と、徹底的に白を切る。そして、いよいよ証拠を突きつけられると、「それがなんじゃ」と開き直る。  ずっと以前、万引きで補導された女... 続きをみる

  • 卒寿小論 81 論語読みの論語知らず(上方)

      〖書物を読んで、言葉の上では理解するが少しもこれを実行できないこと〗  今は、「論語読まずの論語知らず」の時代になった。  社会の指導的立場にある人でさえ論語はもより道徳や人生観、哲学についての関心が薄れて、政治、経済といった実利のほうに目を向けて富や権力を志向する力が強い。  政治、経済の根... 続きをみる

  • 卒寿小論 80 夢に見んしたと <江戸川柳>

                     梅   季節の花 https:www.hana300.com/          花言葉 「高潔」「忠実」「忍耐」白梅は「気品」 1 瓜 実(うりざね)瓜実顔の略   瓜ざねを見せてかぼちゃと取っかへる  今も昔もある替え玉作戦である。見合いの時には瓜実のような細... 続きをみる

  • 卒寿小論 79 まちがい電話  <掌編21>

             「もしもし、もしもし・・・」  妻はちょっと怪訝な顔をして夕食の席に戻ると残ったご飯の上に塩昆布と梅干を一個のせて濃茶をかけて流し込んだ。  夫の啓一は食事を終えて娘と将棋盤に向いあって駒を並べ始めた。 「あなた、女の人の声よ。」 「どうかしたのか。」 「切れたのよ。」 「まちが... 続きをみる

  • 卒寿小論 78 犬も歩けば棒にあたる(江戸)

     『犬も出歩くから棒で打たれることもある意で、しなくてもよいことをするからとんだ目に遭うこと。また、何かしているうちに偶然うまいことにぶつかることもある。』という二説がある。 「上方いろは」と「江戸いろは」を比べてみると随分と違いがありますね。上方は商人のシビアな雰囲気で、江戸は官僚タイップの武士... 続きをみる

  • 卒寿小論 77  一寸先は闇 (上方)

      〖将来のことはまったく予測できないものだということ〗   三日先知れば長者とは、よく言ったものである。インサイダー取引なら三分先に知れば長者というところか。  人の浮き沈みは分からないもので、昨日まで羽振りよく生活していた人が、突然夜逃げをして蒸発してしまう。  おまけにどじな泥棒がいて、夜逃... 続きをみる

  • 卒寿小論 76 いろりにてくどきおとして <江戸川柳>

                       木 槿  季節の花 https:www.hana300.com/               花言葉は 「信念」 1 虫 歯   物や思ふと人の見る虫歯やみ  「しのぶれど色に出にけりわが恋は物や思ふと人の問ふまで」平兼盛  男は様にならないが、女性がうつむき... 続きをみる

  • 卒寿小論 75 再会のあとに <掌編20>

                                              朝 顔 季節の花300より            花言葉「はかない恋」「固い絆」「愛情」  「ヨッチャン」   「タックン」  天神渡辺通りでの35年ぶりの再会であった。  「ヨッチャン」「タックン」とお互いの名前... 続きをみる

  • 卒寿小論 74 うでづくで引あげる <江戸川柳>

                        ライラック 季節の花 https:www.hana300.com/     花言葉 紫は「恋の芽生え」「初恋」 白は「青春の喜び」「無邪気」  羅生門    草履取君命で行く羅生門  羅生門河岸=吉原の東側のはずれの通りの名。西側の西河岸と同じく切見世がある... 続きをみる

  • 卒寿小論 73 戦後のままの紅ダリア <俳句12>

                               ダリア 季節の花300より              花言葉 「華麗」「優雅」「気品」                  「移り気」「不安定」   排ガスに息絶え絶えの百日紅      公害は続いているのか。忘れてたよ。   故郷は戦後のままの... 続きをみる

  • 卒寿小論 72 名も呼ばずモシとも言はぬ <江戸川柳>

                          菜の花  季節の花 https:www.hana300.com/            花言葉 「豊かさ、財産」「快活」「明るさ」  1 投込(なげこみ)   なげこみと言て生花しかられる     投込=共同墓地の異称。死んだ女郎や行き倒れを葬る所。  ... 続きをみる

  • 卒寿小論 71 脱税のおすすめ  <掌編19>

                                                  K 町 役 場  ここは大分県の南の端、いわしと芋の産地K町である。K町におろやんとしめやんという実に仲のよい二人のおばあさんがいた。どうしてこの二人、仲がよいかというと、ちょっとしたわけがあった。  おろ... 続きをみる

  • 卒寿小論 70 カウンセラーも妻に手を焼く  <凡太>

              酒飲めるのを確かめ禁酒する      何度確かめたことか。あれから禁酒はやめにした。   甲斐性なし妻の器用が仇となる      妻の性にしてはいかん。君の実力だよ。   カウンセラーも妻に手を焼く日曜日      理論と実際は理屈どおりにはなかなか。先生方は理屈っぽいね。  ... 続きをみる

  • 卒寿小論 69  居酒屋のねんごろぶりは <江戸川柳>

                      合歓の花 季節の花 https:www.hana300.com/               花言葉  歓喜、胸のときめき 1 念仏講   とるもうしとらぬも損な念仏講  念仏講=真宗の信徒の定期集会。掛け金をして講中の死者に弔慰金を贈る。  死んで弔慰金をもら... 続きをみる

  • 卒寿小論 68 神様、仏様、安男様  <掌編18>

                       安男は無神論者であった。  今年3月に満60歳の定年退職をして、悠々自適の年金生活に入った。三歳年下の妻、哲子もいたって健康で、長男夫婦に二人の孫、娘夫婦に一人の孫、計三人の孫に恵まれて順風満帆の生活を送っていた。  安男は根っからの無神論者で神も仏もその存在... 続きをみる

  • 卒寿小論 67  さてと どう生きるか <メモ>

                          紫陽花 季節の花300より                 花言葉は「移り気」「冷淡」「辛抱強さ」                     「冷酷」「無情」「高慢」   芋粥とキャラブキで一日が始まる        夜はしっかりと豊後牛を喰う。   黄揚... 続きをみる

  • 卒寿小論 66 イケメンは金と力を  <メモ>

                          彼岸花 季節の花300より        花言葉 「悲しき思い出」「あきらめ」「独立」「情熱」   どこもここも空き家となり夏終わる      まさにゆく河の流れです。寂しい散歩道。   殺虫剤まいて彼岸の墓参り      蚊に弱いものですから。御免。 ... 続きをみる

  • 卒寿小論 65 やぼにしてゐる事だよと <江戸川柳>

                                                             椿 季節の花 https:www.hana300.com/                                      花言葉は、「控えめな優しさ」「誇り」 1 通   ... 続きをみる

  • 卒寿小論 64 異常乾燥注意報  <掌編17>

                                        コスモス 季節の花300より                  花言葉 「乙女の真心」「調和」「謙虚」  昨年の秋だった。油ぎった夏からからりとした秋風が吹く頃に毎年開催されるアジア心理学研究会に参加した。  九州在住の心理学... 続きをみる

  • 卒寿小論 63 心が自由になった  <メモ>

                     すすき 季節の花300より            花言葉は「活力」「心が通じる」     どんと打ち上げて一瞬輝いて果てる        一瞬の輝きのために、毎日を頑張っている。     勲章に縁のない二人で秋をドライブ        割れ鍋に綴じ蓋でいこう。  ... 続きをみる

  • 卒寿小論 62 流浪の旅だよ人生は  <凡太>

    孫娘が拾ってきた猫   子猫ながら三歩逃げて振り返り     野良猫と平和共存思う朝   人権教育を叫び選別の上手い人     あの先輩も旅立ってしまった。   一浪も二浪もなし流浪の民       流浪の旅だよ人生は。   我に似た娘十九に胃が痛み       責任感じるよ。重いなあ。   告げ... 続きをみる

  • 卒寿小論 61 袖の下たびかさなりて <江戸川柳>

                       そら豆の花 季節の花 https:www.hana300.com/ 1 添 乳(そえち)   添乳してついせんたくが夢になり     電気洗濯機のない時代の主婦の生活の様子が想像できる。昭和の20年代の主婦は大変であった。炊事、洗濯、掃除に子育てと夕時には1日... 続きをみる

  • 卒寿小論 60  女房に恋するの  <掌編16>

     サラーリーマンにとって土曜日の夜なんざあ、まさに天国ですなあ。近頃は週休二日の所が多くなって、金曜日がキンキンキラキラ金曜日と言って、土曜日から金曜日に天国が移ったそうですが。  まあどちらにしても、それぞれが好きなことに生き甲斐を感じることで、結構なことです。  趣味の多様化、個性化などと申し... 続きをみる

  • 卒寿小論 59 綺麗な花には  <メモ>

                                        バラ 季節の花300より              花言葉は「愛」「美」   切っても切っても伸びてくる木蓮      恐怖心を起こさせる家の木蓮。ほどほどに。   綺麗な花には棘があることを自覚する      棘があるから綺... 続きをみる

  • 卒寿小論 58 ここらを折れと生まれつき <江戸川柳>

                                                                      連翹(れんぎょう) 季節の花 https:www.hana300.com/                                     花言葉   期待、... 続きをみる

  • 卒寿小論 57 悩むから迷うのかも  <メモ>

                                                和泉先輩の切り絵   迷うほどのものもないのに悩んでしまう      悩むから迷うのかもしれない。   一度も鳴らぬ携帯電話をポケットに一日が終わる      80過ぎるとこんなものか。まあいいか。   母の日... 続きをみる

  • 卒寿小論 56 指をなくした友  <掌編15>

     12月24日、クリスマスイブの朝であった。  今年、一番の寒さとなり、湯の町にはめずらしく粉雪がちらつき、1945年(昭和20年)の終戦の年は日本全土が厳しい生活を強いられていた。  なんといっても、働き口がない。駅西口、当時は裏駅と呼び、東口の海に面した通りのほうを表駅と呼んでいた。  裏駅か... 続きをみる

  • 卒寿小論 55 過去は野にふし山にふし <江戸川柳>

                       蒲公英 季節の花 https:www.hana300.com/          花言葉は、「愛の神託」「神託」「真心の愛」「別離」 1 大 名    大名の過去は野にふし山にふし  大名=将軍に直参の一万石以上の武士 野に伏し=野伏というと山に潜む盗賊の意 ... 続きをみる

  • 卒寿小論 54 ただ座っていると言葉も心も  <メモ>

        煩悩を削ぎ落として骨だけになります        骨の中は煩悩でいっぱいだろう。     心が動かない花曇り        何も考えていないということではない。     ただ座っていると言葉も心も無くなってしまう        無くなってしまうとどうなる。無くなるような気がするだけか。  ... 続きをみる

  • 卒寿小論 53 峠を知らぬ欲の道 <江戸川柳>

                     月下美人 季節の花https:www.hana300.com/         花言葉は「はかない美」「はかない恋」「あでやかな美人」。。 1 欲    のぼっても峠をしらぬ欲の道  実感、いいねえ。人の欲望は際限がない。物欲、金銭欲に取りつかれると溜め込めば貯め... 続きをみる

  • 卒寿小論 52 ガーネットな女  <掌編14>

     特急の寝台車の中で着物のよく似合うご婦人と同席した。  珍しく寝台車は空いていてゆったりとした気分でそれでいて少しだけ華やいで心臓の動機が聞こえてくるような旅ができそうな予感がした。  駅に着いたとき婦人は退屈そうに車窓の夜景に自分の姿を重ねて髪を手で軽くなでた。私は何気なしに週刊誌より眼をあげ... 続きをみる

  • 卒寿小論 51 別府湯煙優しく揺れて

                         別府湯煙  優しく揺れて  妻と二人でネ   地獄蒸し  ダンショウネ     生まれも育ちも湯の街べっぷでございます。     別府がこんなに良い温泉地とは見直しました。   俺とお前は  一浪仲間  遊び惚けてネ   桜散る    ダンショウネ    ... 続きをみる

  • 卒寿小論 50 かかさまがしかると <江戸川柳>

                      海 棠 季節の花 https:www.hana300.com/               花言葉は「艶麗(えんれい)」 1 かかさま(母様)   かかさまがしかると娘初手は言ひ  初めてのナンパの時は、お母さんに叱られるからとういういしくお断りした娘も2度3度... 続きをみる

  • 卒寿小論 49 ある商人の急死 <掌編13>

                                                                無花果  季節の花300より  「死にましたってなあ。よんべこそ、わけえしに混じって、酒を飲んじょったちゅうがやっぱり心臓麻痺か何んかで、ほう、脳充血ですか、誰れがいつころっとい... 続きをみる

  • 卒寿小論 48 腹の立つ時はわらいに <江戸川柳>

                侘助は唐椿の一種。 季節の花 https:www.hana300.com/       白椿の花言葉は「完全なる美しさ」「申し分のない魅力」「至上の愛らしさ」       花の色に関係なく椿の花言葉は「誇り」共通。 1 笑 い   腹の立つ時はわらいに念を入れ  江戸の人も... 続きをみる

  • 卒寿小論 47 もうかえるの <掌編12>

                       梅 季節の花300より              花言葉は「高潔」「忠実」 「おかあさん、もう帰るの」 恵美は残念そうにつぶやくのがくせになってしまった。 「そうそうお前のおつき合いもできないよ。早いもんだね。お前が結婚してもう二ヶ月が経ったよ、頑張らなきゃあ... 続きをみる

  • 卒寿小論 46 女湯へおきたおきたと <江戸川柳>

                    女郎花 季節の花300 https:www.hana300.com/          花言葉 約束を守る、美人、はかない恋、親切 1 鸚 鵡    引っこした先も隣にあふむが居  いつの時代も変わらずどこにでも放送局や新聞記者がいる。これが地域社会のコミュニケーシ... 続きをみる

  • 卒寿小論 45 マッタケ  <掌編11>

                      カエデ 季節の花300より           花言葉 「大切な思い出」「美しい変化」「遠慮」 「もう焼けたんじゃないんか。焼けたら一番にばあちゃんに持っていかにゃあ」  長男のはじめは、酒の燗をつけながら、妻の滝子に言った。  村の秋祭りの日、おかよばあさんの... 続きをみる

  • 卒寿小論 44 踊り子に踊れと留守居 <江戸川柳>

               縷紅草(るこうそう) 季節の花300 https:www.hana300.com/       花言葉 繊細な愛・おせっかい・多忙・常に愛らしい・元気・でしゃばり 1 留守居   踊り子に踊れと留守居むりを言い  留守居は各藩の渉外担当者の俗称で正式には御城使いなどと言って幕... 続きをみる

  • 卒寿小論 43 へ   ど  <掌編10>

                      大分合同新聞掲載の挿絵より  初秋の風に誘われて、別府の郊外を歩いていた時のことである。  白髪の白衣を身につけた一見医師風の老人が、松林の中から姿を現し、私に声をかけた。 「散歩ですかな、人の通らない生まれたばかりの風景の中を歩くのは好い気もちですな」 「ええ... 続きをみる

  • 卒寿小論 42 ぬれの幕下女のび上り <江戸川柳>

                 白膠木(ぬるで) 季節の花300 https:www.hana300.com/                花言葉は誕生花 1 糠味噌    ぬか味噌をきたながらぬは二度め也  新婚さんはいつの世もぬか味噌の匂いになれるまでに時間がかかるものである。それを嫌がらずにてき... 続きをみる

  • 卒寿小論 41  続 望 遠 鏡   <掌編 9>

                       大分合同新聞掲載の挿絵より   佐野啓一、四十歳。東京のN大学教育学部心理学科を卒業して、現在は地方大学の講師。連続する雨の休日にいささかうんざりし、望遠鏡のレンズを磨きながら、フラストレーションの蓄積にイライラしていた。  ゆうべの天気予報では、きょうは午後... 続きをみる

  • 卒寿小論 40 望 遠 鏡 <掌編 8>

                                                    大分合同新聞投稿の挿絵より  彼、1931年(昭和6年)1月1日生まれ。当年40歳。東京の大学、教育心理学部を卒業して、地方大学の講師をしている。  学生時代は行動的で雄弁家で人付き合いも大変評判のいい... 続きをみる

  • 卒寿小論 39 悋気もいろいろ命がけ <江戸川柳>

                   龍膽(りんどう) 季節の花300 https:www.hana300.com/    花言葉「悲しんでいるあなたを愛する、正義、誠実、正義と共に勝利を確信する」 1 悋気(りんき)   寝たきりでいるはきれいなりん気也    可愛いね。   りんきにも当りでのある金だ... 続きをみる

  • 卒寿小論 38 朝寝朝酒 朝湯につかり <ダンチョネ>

      朝寝朝酒 朝湯につかり あとは書斎でネ   昼寝する ダンチョネ  これ、私の夢。なかなか現実はそうはいかない。  朝は7時に起きて、カーテンを開けて朝の光を部屋に入れ。朝食を済ませて老々介護。 妻のレシッピで私が動く、2人3脚で一日を楽しく乗り切る。  体質的にも性格的にも朝酒、朝湯に昼寝が... 続きをみる

  • 卒寿小論 37 黙 と う <掌編 7>

     冷たい冬の星座が、ちかちかと輝いていた。  空を仰ぐのも久し振りだ。振り返ると、街路樹の彼方にオリオンが澄んで見える。突然、進の背後から、けたたましいサイレンの耳をつんざく音が追いかけてきた。酒に酔った頭は一瞬混乱し、そして、異様に冴えてきた。もう忘れてしまっていたはずの二十数年前の記憶が体の中... 続きをみる

  • 卒寿小論 36 蚊帳が広くばとまらうか <江戸川柳>

                  茶の花 季節の花300 https:www.hana300.com/         茶の花言葉は、「追憶」と「純愛」 1 千 代    お千代さん蚊やが広くばとまらうか     女流俳人の加賀の千代さんの句を知っていなければ面白くない。   起きて見つねて見つ蚊やの広... 続きをみる

  • 卒寿小論 35 社会の毒浴びて <自選川柳>

                          彼岸花 季節の花300より         花言葉 「悲しき思い出」「あきらめ」「独立」「情熱」         社会の毒浴びて非行の芽は太り  正悟(川柳名 凡太) 「先生。爺ちゃんが嘘つきは泥棒の始まり。と、言うけどおかしいですよね。」 「どうしてだ... 続きをみる

  • 卒寿小論 34 な み だ 橋  <掌編 6>

                          大分合同新聞掲載の挿絵より  国に国境があり、県に県境があるように、血縁の親子の中にも越すに越されぬ境がある。  このなみだ橋は、町と村との境を流れる谷川にかけられている幅三メートル、長さ五メートルほどのごく小さい橋である。小さな橋ではあるが村に住む人々... 続きをみる

  • 卒寿小論 33 母の気に入る友達の <江戸川柳>

                満天星(どうだん)季節の花300 https:www.hana300.com/                花言葉 「上品、節制」 1 友達    母の気に入る友達のやぼななり  今も昔も母親の気持ちは同じ。服装などには大して気にかけず地味で質実な身なりの友達は母親に信用... 続きをみる

  • 卒寿小論 32 母の待つふるさと近き <自選俳句>

                       季節の花300より ねむの木            花言葉は「歓喜」「胸のときめき」                      母の待つふるさと近き合歓の花  正悟   あなたの家の両親も私の家の両親も旅立ってしまった。何とも寂しいことである。  お互いに弟ま... 続きをみる

  • 卒寿小論 31 タ ニ シ ど ん <掌編 5>

                          大分合同新聞掲載の挿絵より  昨日の寒さはうそのように、今日は春めいた風のない日差しが窓から差し込んでいた。机の上には、首を高く突き出したシクラメンの花が四つ咲いていた。  社員は昼食に、また、昼休みのスポーツにと部屋を出払って、一人健吉だけが妻の手作り... 続きをみる

  • 卒寿小論 30 屁をひっておかしくもない <江戸川柳>

                               紅花 季節の花 https:www.hana300.com/           花言葉は「情熱」 1 屁     屁をひっておかしくもない一人者  自由律俳句の代表人物としてよく引用される二人の俳句を連想する。   咳をしても一人      ... 続きをみる

  • 卒寿小論 29 たった一人の女客 <掌編 4>

                     大分合同新聞掲載のさし絵より  ボラ、チヌ、イサキ、ハマチ、アジなどが釣れはじめると、この僻南の寒村も釣り人たちでにぎわい始める。特に土曜日の午後は泊まり込みの客で満員である。 それを当て込んでか、この地に、ちょっとデラックスな金持ちの退屈しのぎの片棒をかつぐよう... 続きをみる

  • 卒寿小論 28 惚れたとは女の <江戸川柳>

                  木 瓜   季節の花 https:www.hana300.com/               花言葉は「指導者、先駆者、早熟」  「好きだった 好きだった 嘘じゃなかった好きだった こんな一言あの時に   言えばよかった・・・」   宮川哲夫作詞 吉田正作曲  鶴田浩... 続きをみる

  • 卒寿小論 27 木のことは木に訊け <教育>

                            桜 季節の花300より          花言葉は「精神の美」「優美な女性」  ある植木屋さんが「木のことは木に訊いてみる。」と言った言葉を思い出す。  木の声を確り受けとめ木の生き方に沿って手助けをする。花芽の準備をする時期、花を咲かせ実を結ぶ準備... 続きをみる

  • 卒寿小論 26  目 撃 者  <掌編 3>

     安政五年(一八五八年)佐野島大火三十四戸焼失。その年、島民は生活に必死であった。働ける者はみな働いた。漁に畑仕事にと。  源造も夜のあけぬうちから、裏山の段々畑で芋のとこ作リに汗をかき、太平洋の黒い海原から昇る朝日を拝んで一息いれた。 「やせた土地には、さつま芋が一番。」  源造は一人言をいいな... 続きをみる

  • 卒寿小論 25 兄ちゃんがんばって <江戸川柳>

             江戸川柳  好きなんだよな  なしか                 日日草  季節の花 https:www.hana300.com/        花言葉は「生涯の友情、優しい追憶、楽しい思い出」 1 二むらい    いい妹もって二むらい様になり  <落語,妾馬> 妹が器量よし... 続きをみる

  • 卒寿小論 24 性格傾向が分るの? <俳句11>

     次に①俳句②川柳③短歌を提示します。あなたの好きな順に番号を選んでください。    ① 紅い椿白い椿と落ちにけり     河東碧梧桐    ② 子には子の悲しみがある虫の墓   一 車    ③ 山寺の石のきざはしおりくれば        椿こぼれぬ右に左に     落合直文        註 ... 続きをみる

  • 卒寿小論 23 5月のレクイエム 「う そ」 <掌編 2>

     5月の連休に喜寿を祝う同窓会に参加した。  古希の同窓会が最後の同窓会になると思っていたのに、あれから7年過ぎて仲良し3人組が元気で喜寿の同窓会を迎えた。  今回の同窓会は皆の胸の内に最後かもしれないという思いがよぎった。  小学校から高等学校まで同級生として柔道や陸上を共にしてきた。卒業しても... 続きをみる

  • 卒寿小論 22 母の愛と父の愛 <江戸川柳>

             江戸川柳  好きなんだよな。 なしか                    花水木  季節の花 https:www.hana300.com/         花言葉は「永続性、返礼、私の想いを受けてください」  1 母の愛    母親はもったいないがだましよい   父はうち母は抱... 続きをみる

  • 卒寿小論 21 あなた幸せですか、学校は楽しいですか <俳句10>

     初対面の挨拶で、全校生徒に向かって次のようなメッセージを送った。 「あなたとすれ違った時に、あなた幸せですか。学校は楽しいですか。と、声を掛けますので、こたえを準備しておいてください。昼休みの給食後時間に校長室を開放しますので訪問をして下さい。待っています。」  これが生徒との初対面の挨拶であっ... 続きをみる