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余命ゼロ年代を生きるために

syougoのブログの新着ブログ記事

  • 卒寿小論 220 寺から里へ (上方)

    【檀家から寺へ物を贈るのがあたりまえなのに、寺から檀家に物を贈ることから、物事が逆転であることのたとえ。本末転倒。(里は寺に対する檀家の意)】  以前は、銀行にお金を預けておくと利息というものが付いた。聞くところによると現在は銀行にお金を預けておくと預け賃を取られということである。銀行の役割が大き... 続きをみる

  • 卒寿小論 219 亭主の好きな赤烏帽子 (江戸)

    『烏帽子は黒塗りが普通であるから、亭主の好むことは、どんなに変わったことでも、家族はこれに従わなければならない。』  亭主に従うような家族は近年あまり見かけないようになった。 いや、ほとんど見かけない。家族はおのが向き向きに自分勝手に暮らしていることの方が多い。  それが戦前、戦中と戦後の大きな生... 続きをみる

  • 卒寿小論 218 日本会議の人びと (教育 5)

             きょういくの姿5 日本会議の人びと   日本会議の人びとをより丁寧に正しく理解して日本の国づくりの方向を学習していきます。 参考資料 日本会議役員名簿 令和4年7月1日現在・50音順(日本会議ホームページより) [名誉会長] 三好 達 元最高裁判所長官 [顧 問]  久邇朝尊  ... 続きをみる

  • 卒寿小論 217  輪読の勧め (子育て14)

                                              作戦タイム 14 輪読の勧め  読書好きの子どもを育てるには、家族ぐるみで本を読む環境をつくることです。 子どもだけを本好きにするすることもできますが、親の努力が大変なことになります。 親も子も読書を好む環境を整え... 続きをみる

  • 卒寿小論 216 縁と月日 (上方)

    【良縁と好機は、それが自然に来るのを待つべきであせってもだめである。】  今、振り返ってみると人生の節目となるようなチャンスに何度か巡り合っているのにその時は気づかずに過ごしている。  その時の自分のレベルと心の在り方によってそれが良縁や好機であることとは全く分からずに歳を重ねてあれが好機だったの... 続きをみる

  • 卒寿小論 215 えてに帆をあげる (江戸)

       『よい時機を得て、得意になって事を行う。』  長い人生のうちには何度かチャンスがめぐってくる。  ただ、それがチャンスであることを受け止める力がなくチャンスを逃してしまう。  チャンスがいつやってきてもよいように日ごろから自分の能力を鍛え高めて準備をしておかなければなるまい。  仕事だけでは... 続きをみる

  • 卒寿小論 214 日本会議の目指す国づくり (教育 4)

            きょういくの姿4 日本会議の目指す国づくり   日本会議の目指す国づくりについての提言や活動を謙虚に学習してこれからの日本国家の在り方についての方向を考えてみたい。  引用が長くなりますが、要点を抜粋してこれからの話題にしていきます。(日本会議のホームページより)  (1) 美しい... 続きをみる

  • 卒寿小論 213 読書感想文も自己紹介の一部(子育て13)

            作戦タイム 13 読書感想文も自己紹介の一部  作文の出発が自己紹介であるならば、読書感想文も自己紹介の一部と考えてまとめていくとよいですね。  と、考えると「読書感想文」の前に「本の紹介」ができることが大切です。  自己紹介を思い出して、自分の名前を始めに書いたように「本の題名」... 続きをみる

  • 卒寿小論 212 もたれかゝれる人の右流左死 (前句)

    元禄 前句付け「12」 (前句)もたれかゝれる人の右流左死(うるさし) 忍ぶ夜に女違ひのつくも髪(がみ) もたれかゝれる人の右流左死(うるさし)  参考 つくも髪=白髪 右流左死(うるさし)=もとは、人望のある人の意  ドジな後輩が忍んでいく部屋を間違えてとんでもない人違いの人のところへ入り込んで... 続きをみる

  • 卒寿小論 211 これに懲りよ道斎坊(上方)

    【これに懲りて二度と繰り返すなの意。道斎坊は語調を整えるために添えた語。】  これに懲りて、不正や汚職が減るかというとそんなものでもない。新たな方法で手を変え品を変えて繰り返されるのが現実である。  かえってたちが悪くなる場合もある。条例や規約を変えて、正々堂々とやれるように、不正や汚職が見えにく... 続きをみる

  • 卒寿小論 210 子は三界の首枷 (江戸)

    『親は子を思う心のために自分の意志を曲げ、一生の間とかく自由を束縛されること。』  子どもがいるから何事にも少しばかり控えめにし、遠慮して謙虚に行動する。  子どもがいるから品格というものを考えて人格を磨こうと努力する  中には子どもがいても自分中心の身勝手なわがまま一杯の生活をしている親もいるが... 続きをみる

  • 卒寿小論 209 自己紹介が作文の基本 (子育て12)

              作戦タイム 12 自己紹介が作文の基本   小学校3年生の男の子を持つお母さんから、「読書感想文が書けないのですがどうしたらいいのでしょうか。」と相談があった。  私は読書感想文に取り組む前に「自己紹介文」を書くことを勧めました。  基本的には、読書感想文は小学校高学年からの指... 続きをみる

  • 卒寿小論 208 教育を動かす日本会議 (教育 3)

            きょういくの姿3 教育を動かす日本会議  今、日本の教育に大きな影響を与えているのは「日本会議」です。  元安倍総理をはじめ現岸田総理や多くの政治家が日本会議国会議員懇談会の一員となり、学者、評論家や作家の面々と日本会議の運動にかかわっています。  日本会議は現在の日本国憲法のもと... 続きをみる

  • 卒寿小論 207 いいじゃありませんか東大は

    漫 文 11 いいじゃありませんか東大は  いいじゃありませんか 東大は 末は博士か 大臣か わが世の春を 謳歌して 官僚次官を 目指します 官僚次官に 出世して 忖度政治に 精を出し なりふり構わず 太鼓持ち やがて散ります 終わります 知恵と美貌に 恵まれて 官僚次官を 尻に敷き 弁天様でも ... 続きをみる

  • 卒寿小論 206 痛まぬほどにつめつめをする (前句)

     元禄 前句付け「11」 (前句)痛まぬほどにつめつめをする 乳(ち)をかめど子の歯の生(はゆ)る嬉しさよ 痛まぬほどにつめつめをする  何の解説もいらない現代にもそのまま通じる江戸川柳の一句である。   萬緑(ばんりょく)の中や吾子(あこ)の歯生え初(そ)むる  中村草田男  この一句を思い出す... 続きをみる

  • 卒寿小論 205 武士は喰はねど高楊枝 (上方)

    【武士は対面を重んずるので、たとえ空腹でもゆうゆうと楊枝を使って空腹の意を見せない。】  公務員の生き方が社会の在り方に大きな影響を与えている。  政治家、官僚、国や地方の一般公務員の生き方を見ていると国のレベルが分かる。  O県教育委員会の汚職事件は、公務員の乱れとその県の県民レベルを如実に表出... 続きをみる

  • 卒寿小論 204 文はやりたし書く手は持たぬ (江戸)

    『恋文を書きたいが、字が書けないのでできない、また、恥ずかしくて代筆を頼むこともできない。』  字が下手な私は恋文なるものを一度も書いたことがない。  幸いに電話の普及した時代で音声による意思疎通ができた。  声や話術には、そこそこに自信があった。学生時代に民放の放送劇団に籍を置き声優を目指して毎... 続きをみる

  • 卒寿小論 203 きょういくの姿が見えない(教育 2)

                                  きょういくの姿 2 きょういくの姿が見えない  東京大学法学部を出て大臣になってもあのレベルの人物が育つ日本の高等教育のすがたが見えない。  日本の高等教育はどうなっているのか。これは教育の問題だけではない。教育をどのように国家体制の中に... 続きをみる

  • 卒寿小論 202 とゞして居たる草むらの中 (前句)

     元禄 前句付け「10」 (前句)とゞして居たる草むらの中 愛(あい)すかと母泣く顔に咲(え)む棄子(すてご) とゞして居たる草むらの中 参考 愛す=あやすに同じ。  棄子と同義に「みかん籠」が用いられた。江戸時代捨て子は「みかん籠」に入れて捨てるのが通例。 とゞ=すわる。座す。  母のなく顔を見... 続きをみる

  • 卒寿小論 201 下駄に味噌焼き (上方)

    【板につけて焼いた味噌の形が下駄に似ているのでいう。外形が少し似て、実質が非常に異なったものにたとえる。】  いつの世も偽装商品が出回るのは常である。偽装にもいろいろある。産地の偽装、中身の偽装と。  そういう中で、「カニとちがいまっせ」という表示で、カニかまという商品が売れている。研究に研究を重... 続きをみる

  • 卒寿小論 200 芸は身を助ける  (江戸)

    『一つの技芸にすぐれていると、困窮したときにそれが生計の助けになる。』  昭和三〇年代の初めに全盛を極めた柳亭痴楽の「綴り方狂室」を下敷きに三分程度の自己紹介をノミュニケーションの席で披露したものである。  その度に新しい人脈が広がり仕事が順調に進んだ。中でも印象に残るのは当時の市長の息子と縁がで... 続きをみる

  • 卒寿小論 199 いいじゃありませんかお大臣

    漫 文 10 いいじゃありませんかお大臣   手も足となり起き上がる夏の朝  (俳句始の句)  茎立ちて蒼茫の地に種落とす   (俳句中断の句)  老衰の 足音ミーと 日向ぼこ  (再開できるかなあ)  令和5年になって20数年ぶりに俳句を一句ひねった。。俳句がどうしても詠めなかった。これをきっか... 続きをみる

  • 卒寿小論 198 教育の目的の重点をどこに置くか(教育 1)

    きょういくの姿 1 教育の目的の重点をどこに置くか  教育の目的をどこに置くかで教育の方向が変わって来る。  個人の個性の伸長や人格の完成に置くのか、国家に役立つ人を育てるのに重点を置くのか。  戦前は国家に役立つ人を育てる教育が全てであった。敗戦後は個人の個性や人格の完成に教育の重点が置かれた。... 続きをみる

  • 卒寿小論 197 雨だれ落(おつ)る窓の淋(さび)しさ (前句)

      元禄 前句付け「9」 雨だれ落(おつ)る窓の淋(さび)しさ 地女(ぢおんな)と遊女の文(ふみ)の部分(ぶわけ)せん 雨だれ落(おつ)る窓の淋(さび)しさ 参考 地女(ぢおんな)=遊女に対して素人女をいう。土地の女と流れの女の意。部分け=部を立てて分類すること。例 遊女の部、素人女の部とか。  ... 続きをみる

  • 卒寿小論 196 播かぬ種は生えぬ (上方)

    【原因を作らないで結果は生じない。何もしないでは、よい結果は得られない。】  何か問題が起こってから慌てふためいてその対策を練るのが日本の国民性のようになっている。その対策も後手ごての何の効果も期待できない対策が目につく。  以前、子どもの間で危険な遊具が流行したことがある。特に、空気銃や吹き矢の... 続きをみる

  • 卒寿小論 195 負けるが勝ち (江戸)

    『一時は勝ちを譲って、しいて争わないことが、結局は勝利をもたらすことになる。』  言ってわかる人は何も言わなくても相手の気持ちを正しく受け止めることができる。  そういう言って聞かせてわかる人は少なくなってきた。そんな人と論争をしても不毛の何の成果もみだせない時間つぶしになってしまうのが落ちである... 続きをみる

  • 卒寿小論 194 ちちくりまわす

     大分県では、昭和30年代、学校を出ての最初の赴任地はへき地の学校と決まっていた。 私は県南の学校へ友は県西部の学校へとそれぞれ赴任した。佐伯駅からバスにゆられて数時間峠をいくつか上り下りしてへき地指定の小学校へたどり着いた。 学校に出向く前に腹ごしらえに食堂に入った。昼間から4・5人の日焼けした... 続きをみる

  • 卒寿小論193 君に逢ふ夜は鐘も湯になれ(前句)

       元禄文化 前句付け「8」 (前句)君に逢ふ夜は鐘も湯になれ    我息を殺さずいつか寝足(ねた)る程 君に逢ふ夜は鐘も湯になれ 参考 息を殺さず=息づかいもはばからず。寝足る=十分に共寝ができる。鐘も湯になれ=鐘よ鳴らないで溶けてしまえ。 夜明けのコヒーを一緒にのめる時代は幸せな時である。 ... 続きをみる

  • 卒寿小論192 負うた子に教えられて浅瀬を渡る(上方)

    【背に負った子どもに浅瀬を教えられる意で、老練家もときには未熟な者の教えを受けることがあるたとえ。】  二歳を少し過ぎた姪の娘の感性が素晴らしい。  少しでも味の違う物を差し出すと静かにつき返してくる。姪の娘に味見をしてもらえば間違いなしである。  大人は時に安物買いをやってしまう。  本当にうま... 続きをみる

  • 卒寿小論 191 鬼に金棒 (江戸)

    『鬼にかなぼうを持たせると、強い上にいっそう強くなって手出しができないこと。』  政治家に金を持たせると手が付けられなくなる。  遠い親戚、選挙が近づくと急に親戚付き合いが始まる。彼が県議会議員から国会議員へと変化していく様子を目の当たりに見ることができた。  政治家の実績を重ねていくにつれて、金... 続きをみる

  • 卒寿小論190  はまっちょるなあ

       漫 文 8 はまっちょるなあ   同じ県内でも県北と県南ではまるで分らない方言がある。  入学して最初の講義の日、大講義室に早めに行って、徒然草を読んでいたら、背後から「はまっちょるな。」と今年一緒に入学した県北の男が声をかけて来た。  何がはまっているのかとあたりをキョロキョロしていると県... 続きをみる

  • 卒寿小論 189 まはりてつらし予(わ)が三重の帯 (前句)

       元禄 前句付け「7」 (前句)まはりてつらし予(わ)が三重の帯 吹懸(ふきかくる)かゞみに弱る息の勢(せい) まはりてつらし予(わ)が三重の帯  参考 三重の帯=恋やつれの為に三度も回ると強調している。  許されぬ恋。やつれてやせ細った娘。親の心配は大変だな。母親も一緒になってやつれてしまう... 続きをみる

  • 卒寿小論 188 のみといはば槌(上方)

    【「のみをくれといえば、それを使うのに必要な槌も同時に用意するということ」万事にすべて気が利くこと。】  万事にすべてのことに気が利くということは若くて下働きの時にはよいが、役職がついてある程度の歳になってくると、相手が用心深くなって人間関係がうまくいかなくなることがある。  気が利かぬボーっとし... 続きをみる

  • 卒寿小論 187 のど元すぐれば熱さ忘るる (江戸)

      『苦しい経験も過ぎ去ればけろりと忘れること。』  人は健康に生きていけるようにできている。少々な苦しい経験をしても時とともに忘れて元気に生きていくようである。  なかには、昔のことをいつまでも忘れずに事あるごとに話題にして、旦那を苦しめる。  忘れてはいけない体験と忘れた方がよい体験がある。 ... 続きをみる

  • 卒寿小論 186 お婆ちゃんのところへ

              漫文 7 お婆ちゃんのところへ   近ごろ目が悪くなりまして、テレビからラジオの利用の方が多くなりました。  もうずいぶんとテレビを見ていません。以前連休で里帰りする家族の風景がよく映し出されていました。  今はどうなんですかねえ。今は昔の話ですかな。  連休が続きますと長く休... 続きをみる

  • 卒寿小論 185 頭をよくするということは <子育て11>

                  一つのことに集中して取り組めるようにすることです。  体質や生活環境も含めて、不安や恐怖心が芽生えるような場合は学習や生活に集中できず悩み多い生活に陥っていきます。  親の役割は、アレルギーや低血圧、その他身体的な特徴を早く把握して対処できるようにする。専門家との連携が... 続きをみる

  • 卒寿小論 184 恋のひとつは分別の外 <前句>

         元禄 前句付け「6」 (前句)恋のひとつは分別の外      髪切れど鏡に切らぬ顔の艶 恋のひとつは分別の外  参考 髪を切る=尼の髪型。垂れ尼ともいう。肩のあたりに髪を切り揃える。 分別の外=恋は闇。恋は盲目。恋は思案の外。と同じ。   若すぎる。美しすぎる。未亡人。  夫がなくなると... 続きをみる

  • 卒寿小論 183 鰯のかしらも信心から (上方)

        【鰯の頭のようなつまらないものも、信仰すると尊いものに思われる。】  「ああ、これは何だ、どうしたということだ。今までにこんな苦しみをしたことはなかった。ああ、神様、仏様、うんこの神様、この私の体の中に詰まったうんこを外に出してください」  安男が苦し紛れに呟いたところが、どうしたというの... 続きをみる

  • 卒寿小論 182 芋の煮えたのご存知ないか (江戸)

      『物事にうかつなものをあざけっていう言葉。』  親戚の健さんの家の上二人が大学生になって外に出たので、部屋が二つ空いた。  そこで健さんが部屋を空けたままにしておくのも勿体ないので学生向けの下宿屋を始める  ことにした。  「健さん、あんたとこには一人娘が居たな、学生相手の下宿屋をして大丈夫か... 続きをみる

  • 卒寿小論 181 日本人の笑いを変えた男たち

      笑いは社会を写す鏡である。  日本人の笑いを変えた頓智の天才 曽呂利新左エ門。曽呂利伴内は記録に残っている人物であるが、新左エ門は伝説中の人物である。  戦国時代の武将の側近に居て話やその他の芸能などで武将たちの徒然を慰めた御伽衆を象徴した人物として曽呂利新左エ門の名が残ったのであろう。  頓... 続きをみる

  • 卒寿小論 180 「まくら」が好きですね

      漫文5 「まくら」が好きですね  落語は「まくら」が好きですね。まくらのセンスで話の内容や話し手の方向がよく分かる。 気に入っているまくら  夕暮れ時、お寺の境内で小坊主が竹竿を振り回しているのを和尚がみて。 「これ珍ねんや、そこでなにをしておる。」 「和尚様、星が美しいので取ろうと思いまして... 続きをみる

  • 卒寿小論 179 生きる力を身につけさせる <子育て10>

       自信を持って自分の力で問題を解決し前進していくこどもを育てる方程式           参考にして下さい      賞・受容・成就成功・理解・体験・安定感(分子)      罰・敵意・不安・恐れ・欲求不満・劣等感(分母)  分母を小さくして、分子を大きくすることによって、自信(やる気・存在感... 続きをみる

  • 卒寿小論 178 移り香こぼす袖のほころび <前句>

        元禄 前句付け「5」 (前句)移り香こぼす袖のほころび   奥様の爪紅(つまべに)残る下女が股(もも) 移り香こぼす袖のほころび     参考 爪紅=江戸時代のマニキュア        前句=男の移り香の残る袖のほころび  年季奉公にやって来る下女のなんとまあみずみずしい太股。  それだけ... 続きをみる

  • 卒寿小論 177 氏より育ち(上方)

       【人は家柄や身分よりも育てられ方が大切である。】  確かにそれは事実である。育てられ方で素晴らしい人物が育つものである。  まれに家柄や身分に関係なく、素晴らしい育てられ方によって素晴らしい人物が育ったとしても、彼らが立身出世していく道は限られていた。  江戸時代から平成の現代に時が流れても... 続きをみる

  • 卒寿小論 176 嘘から出た誠 (江戸)

      『初めは嘘であったことが、偶然に事実となって現れること。』  世界のあちこちで紛争が絶えない。しっかりとした宗教を持つ国民ほど紛争が激しいようである。  人間という不可思議な生き物の寄り集まりで、その形成する集団はわけのわからない理解不能な世界である。  そのような世界は、どこまでが本当でどこ... 続きをみる

  • 卒寿小論 175 カ行変格活用か

      漫文 4 カ行変格活用か   方言で大笑いしたついでにもう一つ方言を紹介します。  カ変 文語 「こ・き・く・くる・くれ・こ(こよ)」  カ変 口語 「こ・き・くる・くる・くれ・こい」  私が最初に新任教師として赴任した南海部郡(現佐伯市)蒲江町でのこと。若者がしゃべっていた言葉が印象的でした... 続きをみる

  • 卒寿小論 174 初めての寄席上野鈴本演芸場

     日曜日の夜、ラジオ寄席で落語をおおく聞きました。  実際に寄席に顔を出したのは24・5歳だったと思います。東京上野鈴本演芸場で柳家小三治と立川談志の落語が印象に残っています。  小三治も談志も真打になったばかりの若手で生きのいい面白い落語をやっていました。  家内は談志が将来大物になるといい。私... 続きをみる

  • 卒寿小論 173 子どもの心をつかむ力 <子育て 9>

                                子育て作戦タイム 9 子どもの心をつかむ力  親も教師も子どもを育てる立場にある人は「子どもの心をつかむ力」を持たねばなりません。 日常の生活の中で、子どもたちとの自然なふれあいがあると授業での人間関係もよくなり学習活動が無理なく楽しい雰囲気... 続きをみる

  • 卒寿小論 172 あまり淋しく文の徒書(むだがき)<前句>

      元禄 前句付け「4」 (前句)あまり淋しく文の徒書(むだがき)     まだ若き法師に角(すみ)の跡有り あまり淋しく文の徒書  参考 角(すみ)=角前髪(済前髪)の略。今で言うなら、荒れた時代の中学生がしていた(剃り込み)のヘアースタイル。額の両角をそり上げるか、抜いて角ばらせた髪型。  文... 続きをみる

  • 卒寿小論 171 馬の耳に風(上方)

    【馬の耳に風が当たっても馬は何の反応も示さないところから、いくら意見をしても、全く効き目のないこと。】  孫が小学校の三年生か、四年生だったか、四字熟語の小事典をプレゼントしたところ、あっという間に小事典を丸ごと覚えてしまい、何かにつけて漢字四字熟語で応答するようになった。  授業の最中に先生が「... 続きをみる

  • 卒寿小論 170 無理が通れば道理ひっこむ (江戸)

    『道理にはずれたことが世の中に行われれば、道理にかなったことが行われなくなる。』  古今東西、今も昔も人が起こす事件は山のよう。  中でも、「無理を通す人」いや「無理を通せる人」と「道理を引っ込める人」の人間関係には関心がある。まさにドラマである。  近年の事件をみているとこの手の事件が多い。詳し... 続きをみる

  • 卒寿小論 169 昭和日曜ラジオ寄せ

     敗戦後の日本はラジオと映画の全盛期を迎えます 「日曜の夜のひと時、流れくる歌の調べは思い出の歌新しい歌、皆様の希望を載せて今宵輝く明星は田端義雄さん 帰り船」  こんな調子のアナウンサーのおしゃべりだったような気がします。  歌の後、8時から漫才と落語のお笑いが30分だったかな。  昭和21年、... 続きをみる

  • 卒寿小論 168 落研崩れ

     学生時代に柳亭痴楽の「綴り方教室」を聞いて、馬鹿馬鹿しいことに関心を持つようになりました。  まだ地方の学園には落研なるものがなかった時代に2・3人の落語好きが居酒屋で馬鹿話を肴に酒を飲んでいた昭和30年代の初め頃。  落研があればきっと入っていたであろうと考えます。まあそんな意味で自分のことを... 続きをみる

  • 卒寿小論 167 移り香たゝむあけぼのゝ蚊屋(前句)

           元禄 前句付け「3」 (前句)移り香たゝむあけぼのゝ蚊屋    来ぬ君の科(とが)を枕にいふは無理 移り香たゝむあけぼのゝ蚊屋  参考 君=男女共用、恋する男女の意味を持つ。科=咎められるべき行為。移り香=物に移った匂い、その人特有の香り。 「なぜ、あなたは来なかったのですか。私がこ... 続きをみる

  • 卒寿小論 166 体験の知恵を生かす<子育て 8>

                                 子育て作戦タイム 8 体験から得た基本  私自身が小学校1・2年生までは不登校気味で朝になると母親を大変困らせていた。幼稚園に入るまではひ弱い病気がちの生活を送った。そのせいもあって祖父母に過保護に育てられた記憶がある。  だから新しいこと... 続きをみる

  • 卒寿小論 165 来年のことをいへば鬼が笑ふ(上方)

    【将来のことはどうなるか、今から決めることはできないたとえ。】  コンピュータの発展によって、かなりのことは統計的に予測可能な時代になった。  しかし、これはあくまでも「予想」であって、本当のところは、一寸先は闇であるのも事実である。  まったく情報を知らされていない一般庶民と確りと情報を握ってい... 続きをみる

  • 卒寿小論 164 楽あれば苦あり(江戸)

    『楽のあとには苦労がくる。楽をしていると後には苦しい思いをせねばならぬ。』  であるならば、苦の後には必ず楽があるのかと言えば必ずしもそうではない。  多くは苦労をした後にそれなりの成果が報われていた。しかし、現在はそうもいかないようで、初めから終わりまで苦労の連続で一生を終わる人が多くなった。 ... 続きをみる

  • 卒寿小論 163 寝るほど寝ては心よきもの <前句>

      元禄 前句付け「2」 (前句)寝るほど寝ては心よきもの   百億の黄金も下戸はもち腐(ぐさり) 寝るほど寝ては心よきもの     参考 もち腐(ぐさり)=もちぐされに同じ  酒を飲めない人は酒のみの気持ちは理解しがたい。逆に酒飲みもまた下戸の気持ちを理解しがたい。  我が家の家系は、父方も母方... 続きをみる

  • 卒寿小論 162 先輩に学ぶ <子育て 7>

           子育て作戦タイム 7 親の強みを子育てに  あなたの強みを子育てに生かそう。趣味や特技を最大限に活用する。  Aさんは、土日が来ると子どもと一緒に運動場でサッカーボールを蹴ったりキャッチボールをしたりして過ごしています。  Bさんは、本の読み聞かせをしています。子どもが字を読めるよう... 続きをみる

  • 卒寿小論 161  なす時の閻魔顔(上方)

    【他人から金品を借りるときはにこにこしていた者が、それを返済するときには閻魔のように不愉快な顔つきをする。】  人にものを頼むときはにこにこと愛想よく近づいて来るが、その結果が少しでも気に入らないものであると「頼むんじゃなかった」と不愉快な顔つきをされる。  その度に「人の世話などするもんじゃない... 続きをみる

  • 卒寿小論 160  泣き面に蜂(江戸)

     『不幸の上に不幸が重なること。』  心のありようは相手に伝染していくようである。  身近な例としては「あくび」の伝染が有名で飼い犬にまで「あくび」が伝染していくのを見て笑ってしまった。  「不幸」は、「不幸」を誘い、「幸福」は「幸福」を呼び込むのも肯ける。  ならば「幸福」を呼び込むような生き方... 続きをみる

  • 卒寿小論 159 作戦タイムで考えること <子育て 6>

      子育て作戦タイム 6 作戦タイムの内容  緊急を要する作戦タイムとゆとりを持って考えられる作戦タイム  緊急を要する作戦タイムは、健康上の問題や心理的な問題が現れた始めた時。次に学習面における作戦タイムが考えられる。  どちらにも共通する問題は、親や家族の子供に接する接し方の問題が第一に考えら... 続きをみる

  • 卒寿小論 158 嬲(なぶ)り返して腹をいにけり<前句>

                            赤花夕化粧 季節の花300より 元禄 前句付け「1」(前句)嬲(なぶ)り返して腹をいにけり   あね様のをとこくささは誰(たが)匂ひ 嬲(なぶ)り返して腹をいにけり     参考 嬲る=人をもてあそぶ。からかう。腹を癒(い)る=腹を癒すこと。  周り... 続きをみる

  • 卒寿小論 157 猫に小判(上方)

    【なんの感じも欲望も起こらないこと。与えてもその価値がわからずなんのかいもないこと。】  私は、骨董は言うに及ばず「物」に対する欲望が薄い方である。  どんなに高い値がつこうと他人事の感じで見ている。無頓着すぎて逆に物を粗末に扱う欠点がある。少し直さなければと反省している。  人の生き方に対しては... 続きをみる

  • 卒寿小論 156 念には念を入れ(江戸)

    『心を注いだ上にもなお心を注ぎ、おろそかであってはいけない。』  念には念を入れてことを勧めることは大切である。  しかし、念には念を入れて、石橋をたたいてもなお渡ろうとしない男も考えものである。  私の友人で経済学部を優秀な成績で卒業した男がいる。 彼は親からの遺産で一生涯食っていけるものを持つ... 続きをみる

  • 卒寿小論 155 泣くよりもあわれ捨子の <江戸川柳>

                      菫(すみれ) 季節の花300 https:www.hana300.com/        スミレ全般の花言葉は「謙虚」「誠実」「小さな幸せ」        紫は「貞節」「愛」 白は「あどけない恋」「無邪気な恋」「純潔」        黄色は「田園の幸福」「つつま... 続きをみる

  • 卒寿小論 154 作戦タイムをいつ取るか <子育て 5>

                             子育て作戦タイム 5 作戦タイムを取るタイミング  これまでいろんなスポーツに関わってきました。どのスポーツも試合の流れというものがありまして、いったん悪い方へと流れ始めるとずるずると悪い方へ悪い方へと行ってしまうことを経験しました。  そんなとき... 続きをみる

  • 卒寿小論 153 爪に火をともす(上方)

             【ろうそくの代わりに爪に火をとぼすほどけちである。】  敗戦後の日本は社会全体が貧しかった。大人たちはみんな厳しい生活を強いられて「けち」に徹して子を育て教育に力を入れた。  そのことを知っていて、大人になった親たちは厳しさに耐えることも「けち」に生きることも特別なこととは思はな... 続きをみる

  • 卒寿小論 152 月夜に釜をぬく(江戸)

    『月夜に釜を盗まれる意味。油断をしていてそれに乗じられるたとえ。』  油断をしていたわけでも、関心がなかったわけでもなかったのに、執拗な攻撃で日本教職員組合を初め多くの労働組合が潰されて現在に至った。  今やブラック企業が日本の社会を牛耳っている。  あれから半世紀過ぎて執拗な攻撃の意味するところ... 続きをみる

  • 卒寿小論 151 黒い所まで見ようなら久米仙人 <江戸川柳>

                       石 竹 季節の花300 https:www.hana300.com/         花言葉は「女性の美」「思慕」「粋な愛」「あなたが嫌いです」        「才能」「無邪気」「大胆」「貞節」「快活」「中年の恋」「粋な愛」        「至急」「お見舞」な... 続きをみる

  • 卒寿小論 150 親の役割を学ぶ  <子育て 4>

      子育て作戦タイム 4 親の第1の役割は  お互い欠点だらけの人間です。認め合うことが生活の始まりです。  親は(教師も)子どもの長所(良い点)も短所(悪い点)もすべて受け入れることから子育てが始まります。  良い点は誰も簡単に自然に受け入れるのですが、悪い点や短所は特に親は、受け入れにくいとこ... 続きをみる

  • 卒寿小論 149 メモ魔になろう <子育て 3>

      子育て作戦タイム 3 親の役割を学ぶ  子どもが主役になって行動を進めていくが、主役を動かすのは母親であり、父親であり、教師である。  中でも母親の役割は重要である。スポーツに例えるならば、監督であり、コーチであり、応援団長である。  一番困る監督は、その時の気分で言うことが変わる監督である。... 続きをみる

  • 卒寿小論 148 袖ふりあふも他生の縁(上方)

    【道行く知らぬ人と袖の触れ合うのも宿縁である。すなわち、ちょっとしたできごともすべて宿縁の因縁によるものであるということ。】  自分がこの時代に、この場所に、この両親のもとに生まれて、この学校に通い、この仕事について、この人と家庭を持ち、この娘をもうけ、孫が二人でき、大勢の親戚や知人に囲まれて生活... 続きをみる

  • 卒寿小論 147 総領の甚六(じんろく)(甚六は順録のなまり) <江戸>

    『総領息子は愚鈍でも順序として父の世禄を襲(つ)ぐことから、総領は他の兄弟にくらべて、愚鈍・温順なこと。』  総領は甚六に限る。愚鈍で温順だから家族,親戚、知人、友人が心を許して付き合うことができる。  頭が切れて、性格が厳しいやり手の総領は、兄弟姉妹にとって大変な重い存在になる。  初めに生まれ... 続きをみる

  • 卒寿小論 146 裏からひとりで来なんしと <江戸川柳>

                                                                               桃の花 季節の花300 https:www.hana300.com/                                花言葉は、「私は... 続きをみる

  • 卒寿小論 145 集中力は計算問題で <子育て 2>

     子育て作戦タイム 2 集中力は計算問題で  教科書の中から、すでに学習した問題を「5問」選んで計算する。  子どもが主役。お母さんは脇役で。  問題作りから子どもを主役にする。自分で問題をつくる面白さを身につけさせる。  計算練習ノート、時計(ストッポチ)、教科書などすぐ利用できるように身近に置... 続きをみる

  • 卒寿小論 144 ひざまくらあながち寝入る <江戸川柳>

                         ヒヤシンス 季節の花300 https:www.hana300.com/        花言葉は、「スポーツ」「ゲーム」「遊び」「悲しみを超えた愛」        紫の花は「悲しみ」「悲哀」「初恋のひたむきさ」赤いはなは「嫉妬」        ピンクのヒヤ... 続きをみる

  • 卒寿小論 143 れん木で腹を切る(上方)

    【連木はすりこぎのこと、試みても成し遂げられないこと。】  素人が考えても到底成し遂げられないようなことを堂同と言って国民をだましていく手口は政治家だけのものではない。 そのよい例が、福島第一建屋の汚線染水遮断の「氷の壁」である。ドライアイスの効果なく氷の壁断念を検討。  南極大陸の氷が溶けて海面... 続きをみる

  • 卒寿小論 142 良薬は口に苦し (江戸)

    『病気によく効く薬は口に苦くて飲みにくいように身のためになる。忠言は聞いていて愉快なものではない。』  苦い薬は昔の話。今は、匂いも味もない抵抗のほとんどないよく効く薬が出回っている。  小児用の薬には、甘い薬もあり、こどもがクスリクスリと要求することさえある。いいことなのか困ったことなのかわから... 続きをみる

  • 卒寿小論 141 美男美女 蜆と紅に <江戸川柳>

                       春 蘭 季節の花300 https:www.hana300.com/         別名「じじばば」。花姿をこまかく見ていると上の方に、おばあさんが         頭にかぶる”ほっかむり”、下の方に、おじいさんの ”白いひげ”があるこ         とか... 続きをみる

  • 卒寿小論 140 立て板に水(上方)

    〖弁舌が流れるようにさわやかでよどみのないこと。〗  弁舌さわやかな政治家や官僚は詐欺師を連想してダメだな。  仕事柄と時と場で弁舌さやわかに行くか。とつとつとしゃべるか。どちらにしても本音をごまかしてのおしゃべりは直ぐに伝わってくるものである。  立て板に水のおしゃべりで気持ちの良いのが寅さんの... 続きをみる

  • 卒寿小論 139 旅は道づれ世は情け(江戸)

    『旅は道連れのあるのが心頼もしく、世の中は互いの情け心で楽しく暮らせる。』 「ラブイズオーバー悲しいけれど終わりにしよう。きりがないから」 と、懐かしい歌が流れている。  知人の中に自分一人で大きくなり、自分一人で生きているような言動をする男がいる。  旅の道連れの楽しさも、人の情けも受け止めるこ... 続きをみる

  • 卒寿小論 138 さわらば落ちん風情にて <江戸川柳>

                       ミモザの花 季節の花300 https:www.hana300.com/          ミモザアカシアの花言葉は、「秘密の恋」「友情」 1 見 合(みあい)   後生願ひのふりをして見合ふ也 後生願ひ=来世の安楽を願い仏を信心すること。 11月末の本願寺の... 続きをみる

  • 卒寿小論 137 「3あ」の心 <子育て 1>

          子育て作戦タイム 1 「3あ」の心で             1 「あせるな」             2 「あてにするな」             3 「あきらめるな」  あせると相手の本当の姿が見えなくなる。  あてにすると当てが外れたときに腹が立つ。  あきらめると意欲がなくなる... 続きをみる

  • 卒寿小論 136 夜目遠目傘のうち(上方)

    〖夜見たのと、遠目で見たのと、傘をさしているのとは、実際よりも女を美しく見せる。〗  母方の祖母は仲人の天才であった。  成功率は9割を超えて、生涯のうちに数えきれないほどの男と女を結びつけた。50組ははるかに超えていた。  祖母は見合いをさせる女性がそれなりの美形であれば昼食をはさんで見合いをセ... 続きをみる

  • 卒寿小論 135 葭(よし)のずゐから天井のぞく(江戸)

    『葦の茎の管を通して天井を見て、天井全体を見たと思い込む意から、自分の狭い見識に基づいて勝手な判断をすること。見識の狭いたとえ。』  「おれって専門バカのところがあるからなあ」と、大した専門家でもないのに自分から名乗る本当のバカがいる。  こういう男ほど自己中心の生き方をしている。自己中心の生き方... 続きをみる

  • 卒寿小論 134 目と目それから手と手<江戸川柳>

                        メロン 季節の花300 https:www.hana300.com/ 1 目   先ず目と目それから手と手口と口  このコミュニケーションが抜け落ちた現代は男女関係がうまくいかない。スマホでいくらやり取りしても、体温が伝わらない。  気があれば目も口ほどに物... 続きをみる

  • 卒寿小論 133 蛙のつらに水(上方)

    〖蛙の面に水を注いでも平然としていることから、どのような仕向けや責めにあっても少しも感じないこと。〗  「ああいえばこういう男」と「ああいえばこういう女」が一時有名になったことがある。  どんな質問に対しても自分なりの応答ができる。ちょっとした政治家など足元にも及ばない。そんな男にも弱点がある。「... 続きをみる

  • 卒寿小論 132 かったいの瘡怨み(江戸)

    『現代では、差別用語で死語となった言葉である。醜い者の中でも、少しでもよいものをうらやむことのたとえ。どうにもならぬ愚痴をこぼすたとえ。』  使われることはない。  病気になったときや事故にあった時など「不幸中の幸い」といって自分自身に言い聞かせることがある。  また、川柳「役人の子はにぎにぎが上... 続きをみる

  • 卒寿小論 131 星がふりますと雨戸を<江戸川柳>

                            百合 季節の花300 https:www.hana300.com/                花言葉 「純粋」「無垢」「威厳」 1 夕涼(ゆうすずみ)   かんざしで星の名をきく夕涼  夕方になっても暑さがのこる夏の夜。門口に縁台をだして夕涼み。... 続きをみる

  • 卒寿小論 130 笑う門には福きたる(上方)

    〖和気あいあいとしてにこにこしている人の家には、自然と幸運がやって来るということ。〗  近年、笑いの効果が科学の目を通して、証明されて世間の話題になっている。笑う前と笑った後の血液検査の結果、笑った後、ガンに対する抵抗力を高める細胞が増え、免疫異常も改善されるという。  無理に笑わなくても笑顔を続... 続きをみる

  • 卒寿小論 129 割鍋にとぢ蓋(江戸)

    『似かよった者どうしが結婚すること、自分に相応する配偶者を選ぶのがよいこと。』  大概の夫婦は割れ鍋に綴蓋である。欠点だらけの人間の寄り集まりでこの社会は成り立っているのだから当然の帰結である。  不完全な男と不完全な女が結婚して、お互いの不完全な部分を補い合って生活しているのが現実である。  身... 続きをみる

  • 卒寿小論 128 生娘は膝っこぞうに <江戸川柳>

                         金盞花 季節の花300 https:www.hana300.com/           花言葉は、「別れの悲しみ」「悲嘆」「寂しさ」「失望」 1 生息子(きむすこ)   生息子は連れに目ききをして貰ひ  生娘というのは聞いたことがあるが生息子という言葉は... 続きをみる

  • 卒寿小論 127 闇夜に鉄砲 (上方)

    【目標の定まらないこと。あてずっぽうに行うこと。また、やっても効果のないこと。】  教育行政は国家レベルから地方レベルに至るまで「闇夜に鉄砲」的なやり方で教育行政の理念を感じない。  朝令暮改でコロコロと変わって、教育を受ける側にとってみれば至極迷惑なことである。  特に、高等学校や大学の入試制度... 続きをみる

  • 卒寿小論 126 安物買いの銭失ひ(江戸)

    『値段の安いそまつな品物を買うのは、その品物が長持ちしないため、かえって高いものにつくこと。』  「私のこの上着、いくらに見える」  「相当したでしょう。万は超してるわよね」  「いいものに見えるでしょう。三千円よ」  今は技術の進歩で品質の良い安い商品が多く出回るようになった。  品質が良く、長... 続きをみる

  • 卒寿小論 125 酒と女はにくくない <江戸川柳>

                        鷺 草 季節の花300 https:www.hana300.com/         花言葉は、「清純」「繊細」「夢でもあなたを想う」 1 酒    忍ぶれど色に出にけり盗み酒     色に出る隠し事は困ったものだ。要注意。   土蜘蛛の身ぶりでなめるこぼれ... 続きをみる

  • 卒寿小論 124 嘘八百ついて一人前 <掌編30>

    「理想を掲げないことには政治の道へは進めない。しかし、現実的に生きなければ票は集まらない。掲げたほとんどの理想は実現しない。だから理想なのかもね。」  福岡政治(まさはる)は、話し始めた。  今日は、新井市長の要請を受けて、市長秘書の長井恵介君の次期県議選立候補についての下準備の会合であった。  ... 続きをみる

  • 卒寿小論 123 あらい髪わきの下から <江戸川柳>

                         杏の花 季節の花300 https:www.hana300.com/          花言葉は、「臆病な愛」「乙女のはにかみ」「疑い」「疑惑」 1 相 傘(あいがさ)   相傘を淋しく通す京の町     相傘=相合傘、男女がひとつの傘をさすこと。  京都... 続きをみる

  • 卒寿小論 122 臭い物には蝿がたかる(上方)

    【悪臭のあるものに蝿がたかるように、悪い者どうしは寄り集まるものであるというたとえ。】  よくよく考えてみると、今一番蝿がたかる集団と言えば政治家集団であろう。親戚の国会議員が現職の時、たまに事務所に顔を出すとあらゆる職業の人が寄り集まっていたのを思い出す。  うちの近くに住む暴力団の幹部をはじめ... 続きをみる

  • 卒寿小論 121 臭い物には蓋をする(江戸)

    『内々の醜悪な事実を他人に知らせないよう、一時的な間に合わせの方法で隠し防ぐこと。』  2011年の東日本大震災に伴う東京電力の原発事故のその後の対応を見ていると臭いものには蓋をするという言葉がぴったりである。  よくもここまで隠蔽と虚偽で国民に対応できるものだと恐れ入ってしまう。 東電といえば日... 続きをみる